目の下のクマが消えないのは何かの病気と関係あり?
目の下にクマが生じる主な原因は血行不良や色素沈着、皮膚のたるみなどですが、実はこれら一般的な原因とは異なり、何らかの病気が原因となって目の下にクマが生じることもあります。
ここでは、目の下のクマとなって現れる可能性のある主な病気について取り上げています。
目次
目の下のクマで考えられる病気は?
目の下のクマで考えられる病気としては、主に次のようなものがあります。
バセドウ病
バセドウ病とは、甲状腺ホルモンの過剰分泌が原因で起こる様々な症状の総称です。主な症状は体重減少や動悸、指の震え、多汗などですが、少なからず見られる症状の中に眼球突出があります。
眼球突出とは、文字通り眼球が本来の位置より前方へ出てしまう症状のこと。この影響により眼球の下にある眼窩脂肪がたるみのような状態となり、影が生じて黒クマが生じます。
貧血
貧血になると酸素を多く含む赤い赤血球の数が減り、黒っぽい色の血液になります。目の下の皮膚は薄いため、その血液の色が透けて見え、青っぽいようなクマができてしまいます。
女性は月経により定期的に出血があるため、鉄不足による貧血になりやすいといえます。それに加えてダイエットなどによる栄養不足、妊娠・授乳期には赤ちゃんに栄養を与えることも貧血の要因となります。
肝臓病
ウイルスやアルコール、薬などの影響により肝機能が著しく低下すると、皮膚や眼球の白目が黄色くなる黄疸(おうだん)という症状が現れることもあります。
黄疸が生じた場合、全体的に皮膚の色合いが下がるため、もともとあったクマはさらに目立つことに。また、肝機能障害が長引いて体重が減少すると、目の下の皮膚がたるんでクマが生じることもあります。
なお、悪化した肝機能を治療等で正常化すれば、黄疸も体重減少も改善するためクマは目立たなくなります。
腎臓病
腎臓は血液の老廃物をろ過する機能を持つ臓器。そのため、腎機能が低下すると、血液のろ過が適切に行われなくなり、血液中に老廃物が溜まります。この老廃物が溜まった血液が目の下から透けた際、クマのような症状となって現れます。
むくみや尿量の低下、かゆみなどの症状も併発している場合、腎臓病の可能性を否定できないので、早めに医療機関を受診しましょう。
アトピー性皮膚炎
ハウスダストや花粉などのアレルゲン付着などにより、皮膚に著しいかゆみを生じるアトピー性皮膚炎。目の周りにアレルゲンが付着して炎症が悪化すると、時に色素沈着による茶クマが生じることもあります。
放置すると症状が悪化したり深刻なシミとなって残ったりすることがあるので、アトピー性皮膚炎による茶クマと思われる症状を見つけたら、すぐに皮膚科を受診するようおすすめします。
うつ病
うつ病を発症すると、自律神経の働きに異常が生じ、眼輪筋(目の周りの筋肉)や口輪筋(口の周りの筋肉)に血行不良が生じます。この影響により、目の周りと口の周りが青白くなる症状が発現します。症状がクマのように見えることもあります。
がん
がんにより体重が急激に減少すると、目の下の皮膚にたるみが生じて影が生まれ、黒クマと同じような症状となります。
以上でご紹介した病気のほか、糖尿病・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・自律神経失調症・花粉症・子宮筋腫・子宮腺筋症なども、クマと関連のある病気として指摘されることがあります。
【まとめ】目の下のクマに違和感・不安を感じる方は医療機関の受診を
ほとんどの場合、目の下のクマの原因は血行不良や色素沈着、加齢によるたるみなどです。
ただし、中にはご紹介したような病気が原因となりクマが出ることもある点は理解しておいたほうが良いでしょう。特に内科的な疾患をお持ちの方は、クマの悪化が疾患の悪化を示している恐れもあります。
目の下のクマについて何らかの違和感や不安のある方は、一度、医療機関を受診されるようおすすめします。
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