フェイスラインを整える糸リフト|効果・持続期間・ダウンタイム

フェイスラインを整える糸リフト|効果・持続期間・ダウンタイム

フェイスラインのもたつきやほうれい線の深まりに悩んでいませんか。糸リフト(スレッドリフト)は、メスを使わずに皮下へ医療用の糸を挿入し、たるんだ肌を物理的に引き上げる施術です。

切開を伴うフェイスリフト手術と比べてダウンタイムが短く、施術時間も30分から1時間ほどで済むため、忙しい方にも選ばれています。効果の持続期間は糸の種類や本数によって異なりますが、半年から2年ほどが一般的な目安です。

この記事では、糸リフトでフェイスラインがどう変わるのか、施術後の腫れや痛みはいつまで続くのか、そして効果を長持ちさせるための具体的なケア方法まで、丁寧に解説していきます。

目次

糸リフトとは?フェイスラインのたるみを切らずに引き上げる施術

糸リフトは、コグ(かえし)と呼ばれる突起が付いた医療用の糸を皮膚の下に挿入し、皮下組織ごとたるみを引き上げる治療法です。スレッドリフトとも呼ばれ、メスを使わないたるみ治療として人気を集めています。

フェイスラインが崩れる原因は皮膚だけではない

年齢とともにフェイスラインが曖昧になる背景には、肌表面の衰えだけでなく、皮膚の奥にある脂肪組織やSMAS(表在性筋膜)の下垂が深く関わっています。

コラーゲンやエラスチンの減少で肌の弾力が失われると、頬の脂肪が下がり、あご周りがもたついて見えるようになります。

こうした変化は30代後半から顕著になり始め、40代以降はほうれい線やマリオネットラインとして目に見える形で現れます。鏡を見るたびに気になる方も多いかもしれません。

糸リフトが選ばれる3つのポイント

糸リフトが多くの方に支持される理由は、まず施術時間の短さにあります。30分から1時間ほどで終わるため、スケジュールを大きく空ける必要がありません。

さらに、切開を伴わないため傷跡がほとんど残らない点も大きな魅力です。針穴は髪の生え際付近にでき、数日で目立たなくなります。

加えて、糸の刺激によってコラーゲン生成が促されるため、リフトアップだけでなく肌質の改善にもつながるのが特徴といえます。

糸リフトが他の施術と異なる点

  • 切開リフトよりダウンタイムが短く、傷跡が目立たない
  • HIFUよりも物理的なリフトアップ力が強い
  • コラーゲン生成を促すため、肌質改善も期待できる
  • 施術時間は30分〜1時間で、日帰りで受けられる

糸リフトはこんな悩みを持つ方に合っている

軽度から中等度のたるみが気になる方、とくに頬やフェイスラインのゆるみが出始めた30代後半から50代の方に向いています。

切開手術には抵抗があるけれど、化粧品やマッサージでは物足りないと感じている方にとって、糸リフトはちょうど良い選択肢になるでしょう。

一方で、皮膚の余りが大きい重度のたるみには効果が限定的な場合もあります。自分のたるみの程度が糸リフトに合っているかどうかは、医師のカウンセリングで確認することが大切です。

糸リフトで得られるフェイスラインへの効果は想像以上に多い

糸リフトの効果はたるみの引き上げだけにとどまりません。フェイスラインの引き締め、肌のハリ改善、ほうれい線の軽減といった複数の変化を1回の施術で実感できる可能性があります。

たるんだフェイスラインがシャープに変わる

糸に付いたコグが皮下組織に引っかかり、頬や顎下のたるみを上方向に持ち上げます。輪郭がぼやけていた顔がすっきりとした印象に変わり、小顔効果を実感する方も少なくありません。

とくにフェイスラインと首の境界があいまいになっていた方ほど、変化を感じやすいです。施術直後からある程度の引き上げを確認でき、腫れが引いた1〜2週間後には自然なリフトアップ効果が現れます。

コラーゲンが増えて肌そのものにハリが戻る

糸が体内に挿入されると、身体はそれを異物と認識し、糸の周囲にコラーゲンやエラスチンを生成し始めます。施術後2週間から1か月ほど経つと、肌のハリやツヤの向上を感じる方が増えてきます。

糸が体内で吸収された後もコラーゲンは残るため、肌質改善の効果は糸そのものの寿命より長く続く傾向にあります。いわば「自分自身の回復力を引き出す」治療です。

ほうれい線やマリオネットラインが浅くなる

頬の位置が高くなると、頬と口元の間にできるほうれい線が自然と浅くなります。マリオネットライン(口角から顎にかけての溝)についても、同様にたるみの引き上げによって目立ちにくくなるケースが多いです。

ただし、深く刻まれたシワに対しては、糸リフト単独よりもヒアルロン酸注入などとの併用が効果的な場合もあります。どの程度の改善が見込めるかは、事前のカウンセリングで確認しておくと安心です。

期待できる効果実感の時期持続の目安
リフトアップ施術直後〜2週間半年〜2年
肌のハリ改善2週間〜1か月1〜2年
ほうれい線の軽減2週間〜1か月半年〜1年半

糸リフトの持続期間を左右する糸の種類と素材別の特徴

糸リフトの効果がどれくらい持つかは、使用する糸の素材によって大きく変わります。現在主流の吸収性の糸にはPDO、PLLA、PCLの3種類があり、それぞれ吸収速度や持続期間、リフト力が異なります。

PDO(ポリジオキサノン)は手軽に始めやすい

PDOは外科手術の縫合にも使われる素材で、糸リフトの中でも広く採用されています。体内での吸収期間は約6か月から1年ほどで、効果の持続は半年から1年が目安です。

柔軟性が高く身体へのなじみが良いため、初めて糸リフトを受ける方にも選びやすい素材といえるでしょう。価格も比較的抑えめに設定しているクリニックが多い傾向にあります。

PLLA(ポリ乳酸)はコラーゲン生成力が高い

PLLAは植物を原料とした素材で、アメリカのFDA(食品医薬品局)から承認を受けています。吸収期間は約1年半から2年ほどで、PDOよりも長く効果が続きます。

糸の種類吸収期間効果の持続
PDO6か月〜1年半年〜1年
PLLA1年半〜2年1年〜2年
PCL2〜3年1年半〜2年

PCL(ポリカプロラクトン)は長期間の持続を求める方向け

PCLは吸収されるまでに2年から3年かかるため、3つの素材の中で効果の持続期間が長い傾向にあります。糸自体がしなやかで、表情を動かしたときの違和感が少ないのも特徴の一つです。

ただし、PCLは熱に弱い性質を持っており、HIFU(超音波を使ったたるみ治療)との併用が難しいという注意点もあります。他の美容施術と組み合わせたい場合は、事前に医師へ相談してください。

糸リフト後のダウンタイムはどれくらい?腫れ・痛み・内出血の経過

糸リフトのダウンタイムは一般的に1〜2週間です。切開リフトと比べると回復が早い反面、施術直後から数日間は腫れや痛みが出る場合があります。事前に経過を把握しておけば、落ち着いて対処しやすいです。

施術当日から3日目までに起こりやすい症状

施術直後は局所麻酔の影響でむくんだような腫れが出る場合があります。糸を挿入した部分を中心に、引っ張られるような違和感を覚える方も多いですが、痛み止めの処方で軽減できます。

内出血は個人差がありますが、皮膚が薄い方や目の周辺に出やすい傾向があります。メイクでカバーできる程度の場合がほとんどです。

1週間後から2週間後の回復経過

施術から1週間ほど経つと、腫れや痛みの大部分が落ち着いてきます。このころには日常生活にほぼ支障がなくなり、仕事に復帰する方がほとんどです。

内出血が残っている場合でも、コンシーラーで隠せる程度になっています。引きつれ感も徐々に和らぎ、糸が組織になじんでいくのを実感できる時期です。

1か月後にはほぼ落ち着く

施術から1か月が経過するころには、ダウンタイムの症状はほぼ完全に消失します。この時期から糸の周囲でコラーゲンの生成が本格的に始まり、肌にハリが戻ってくるのを感じられる方もいます。

万が一、1か月を過ぎても赤みや痛みが続く場合は、感染症の可能性も否定できません。早めにクリニックへ相談することが大切です。

経過時期主な症状対処法
当日〜3日腫れ・痛み・内出血痛み止め服用・冷却
1〜2週間軽い腫れ・引きつれ感安静・刺激を避ける
1か月後ほぼ消失通常の生活に戻る

糸リフトの効果を長持ちさせたいなら日々のケアが決め手になる

せっかく受けた糸リフトの効果は、施術後の過ごし方と日常のケアによって持続期間が大きく変わります。医師の指示を守りつつ、肌と身体を内側から整えていくことが、効果を最大限に引き出す秘訣です。

施術後1か月間は顔への刺激を徹底的に避ける

糸が皮下組織に定着するまでの約1か月間は、顔を強くこすったりマッサージしたりする行為は控えましょう。洗顔やスキンケアのときも、力を入れず優しく触れることを意識してください。

大きく口を開ける動作や歯科治療も、糸がずれる原因になりえます。食事は施術後数日間、おかゆやうどんなど柔らかいものを中心にすると安心です。

コラーゲンを育てる食事と睡眠の習慣

  • たんぱく質(肉・魚・大豆製品)を毎食しっかり摂る
  • ビタミンC(果物・野菜)でコラーゲン生成を助ける
  • 入眠後3時間の「ゴールデンタイム」を良質な睡眠で確保する
  • 紫外線対策を徹底し、コラーゲンの破壊を防ぐ

定期的なメンテナンスで効果を積み重ねる

糸が体内に吸収されて効果が薄れ始めたタイミングで、再度施術を受ける方は少なくありません。繰り返すことでコラーゲンの層が厚くなり、たるみにくい肌の土台が形成されていきます。

メンテナンスの間隔は糸の種類や肌の状態によって異なりますが、一般的にはPDOなら半年から1年ごと、PLLAやPCLなら1年半から2年ごとが目安です。担当医と相談しながら、自分に合ったペースで続けていくのが賢い方法です。

糸リフトで失敗しないためのクリニック選びと施術前の準備

糸リフトは医師の技術力やデザイン力によって仕上がりが大きく左右される施術です。後悔しないためには、クリニック選びと事前の準備に時間をかけることが何より大切になります。

症例数と経験年数を必ず確認する

糸リフトの仕上がりは、糸を入れる深さ・方向・本数・固定位置の設計に大きく依存します。経験豊富な医師であれば、骨格やたるみの程度に合わせた細やかな調整が可能です。

クリニックのウェブサイトで症例写真を確認し、自分と近い年齢・たるみの状態の方がどのような仕上がりになっているかをチェックしましょう。複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較することも、失敗を防ぐ有効な手段です。

カウンセリングで確認すべきことを事前に整理しておく

カウンセリングでは、使用する糸の種類とブランド、挿入する本数、想定されるダウンタイム、起こりうるリスクについて具体的な説明を受けてください。

医師がメリットだけでなくデメリットも正直に伝えてくれるかどうかは、信頼性を見極める判断材料になります。

自分の理想とするフェイスラインのイメージを伝え、それが糸リフトで実現可能かどうかを率直に聞いてみましょう。場合によっては他の施術との併用を提案される場合もあり、それは医師が真剣に向き合っている証拠です。

施術前に避けるべき行動を押さえておく

施術の1〜2週間前から、血液をサラサラにする薬やサプリメント(魚油、ビタミンEなど)の使用を控えるよう指示される場合があります。内出血のリスクを下げるためです。

飲酒も施術前日は避けたほうがよいでしょう。体調が万全な状態で臨むことが、スムーズな回復と良い仕上がりにつながります。

確認項目具体的な内容
糸の種類PDO・PLLA・PCLなど素材の説明
本数の目安片側3〜6本、両側6〜12本が一般的
ダウンタイム腫れ1〜2週間、痛み2〜3日
リスク内出血・引きつれ・左右差・感染症

糸リフトのリスクと副作用を正しく知って安心して施術に臨む

糸リフトはダウンタイムが短く手軽な施術ですが、医療行為である以上、リスクはゼロではありません。起こりうる副作用を事前に知っておくと、万が一の際にも冷静に対応できます。

感染症が起きた場合は早急に受診する

施術時の衛生管理が不十分な場合や、術後に傷口から雑菌が入った場合に感染症を起こすことがあります。頻度は極めて低いものの、赤みや痛みが長期間続いたり、膿が出たりした場合は速やかにクリニックを受診してください。

感染が確認された場合は、抗生物質の投与や糸の除去が必要になるケースもあります。衛生面で信頼できるクリニックを選ぶことが、リスク回避の第一歩です。

引きつれや左右差が生じることがある

リスク発生頻度対処法
引きつれ感比較的多い1〜2週間で自然に緩和
左右差まれ糸の本数調整で対応
皮膚の凹凸まれ時間経過で改善する場合が多い

糸リフトだけでは対応が難しいケースもある

重度のたるみや皮膚の余りが大きい場合は、糸リフト単独では思ったような変化が得られないこともあります。脂肪吸引やヒアルロン酸注入との併用、あるいは切開リフトへの切り替えが適しているケースもあるでしょう。

大切なのは、糸リフトに過度な期待を持ちすぎないことです。医師と一緒に現実的な仕上がりのイメージを共有し、自分のたるみの程度に見合った治療計画を立てましょう。

よくある質問

糸リフトの施術中に強い痛みを感じることはある?

糸リフトの施術では局所麻酔を使用するため、糸を挿入する際の痛みはほとんど感じません。麻酔注射のチクッとした刺激がある程度で、施術そのものは耐えられないような痛みではないでしょう。

痛みに不安がある方には、笑気麻酔などの追加オプションを用意しているクリニックもあります。カウンセリングの際に、麻酔方法について相談してみてください。

糸リフトで挿入した糸が皮膚の表面から透けて見えることはある?

適切な深さに糸が挿入されていれば、皮膚の表面から糸が透けて見えることは通常ありません。ただし、皮膚が極端に薄い方や、加齢によって皮下脂肪が著しく減少している方の場合、まれに糸の凹凸が目立つケースも報告されています。

このリスクは、経験豊富な医師が骨格や脂肪の厚みに合わせて挿入位置を調整することで防ぎやすくなります。気になる方は事前に医師へ伝えておくとよいでしょう。

糸リフトを受けた後にHIFUやレーザー治療を併用しても大丈夫?

糸リフトと他の美容施術の併用は、組み合わせによっては相乗効果が期待できます。ただし、施術直後に別の治療を受けると糸がずれたり、肌に過度な負担がかかったりする恐れがあります。

一般的には、糸リフト後1か月以上の間隔を空けてから併用施術を検討するのが望ましいでしょう。

また、PCL素材の糸を使用している場合は熱に弱い性質があるため、HIFUとの併用には注意が必要です。担当医に現在入っている糸の種類を伝えたうえで判断を仰いでください。

糸リフトの効果が思ったほど出なかった場合はやり直せる?

糸リフトの効果に満足できなかった場合、追加で糸を挿入する「タッチアップ」が可能です。最初の施術から1〜3か月ほど経過し、腫れやむくみが完全に落ち着いた段階で再度カウンセリングを受け、本数や方向を調整する形になります。

ただし、元の施術で糸の位置や深さに問題があった場合は、まず原因の特定が先です。セカンドオピニオンとして別のクリニックに相談してみるのも一つの方法です。

糸リフトを受ける際に必要な本数の目安はどれくらい?

糸リフトで使用する本数は、たるみの程度や施術する範囲によって異なります。一般的にはフェイスライン全体で両側合わせて6〜12本ほどが目安です。本数が少ないと「線」でたるみを支える状態になり、本数を増やすほど「面」で支えられるようになります。

予防目的であれば4〜6本から始めるケースもありますし、しっかりとした引き上げを求める方には12本以上を使う場合もあるでしょう。必要な本数は肌の状態や脂肪の量にもよるため、医師の診察を受けてから決めるのが賢明です。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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