脂肪溶解注射で二重顎は治る?BNLS・デオキシコール酸の効果比較

脂肪溶解注射で二重顎は治る?BNLS・デオキシコール酸の効果比較

二重顎の脂肪溶解注射は、あごの下にたまった脂肪そのものに薬剤を効かせ、少しずつ脂肪を減らしていく治療です。脂肪が主な原因の二重顎なら、回数を重ねるほど輪郭がすっきりしていく効果が見込めます。

ただし皮膚のたるみが目立つ二重顎には注射だけでは届きにくく、「打てば必ず治る」とは言い切れません。原因の見極めが結果を大きく左右します。

この記事では、デオキシコール酸とBNLSという2種類の薬剤の効果の違い、必要な回数やダウンタイム、向いている人の特徴まで、ご自身で判断しやすいように順を追ってまとめました。

目次

二重顎の脂肪溶解注射、効くのは「脂肪型」の二重顎です

脂肪が主な原因の二重顎であれば、脂肪溶解注射ですっきりとした輪郭を目指せます。逆に、たるみや筋肉のゆるみが中心の二重顎では、注射の効果は限定的になりやすいといえます。

同じ二重顎でも、原因によって注射の届きやすさは大きく変わります。まずはご自身の二重顎がどのタイプに近いか、下の整理で当たりをつけてみてください。

タイプ主な原因脂肪溶解注射の向き
脂肪型あご下の皮下脂肪が厚い効果が出やすい
たるみ型皮膚や首の筋肉のゆるみ単独では出にくい
混合型脂肪とたるみが両方ある部分的に役立つ

多くの二重顎は脂肪とたるみが混ざった混合型です。脂肪の割合が大きいほど、注射の手応えを感じやすくなると考えてよいでしょう。

二重顎は脂肪だけでなく筋肉やたるみも関わります

あごの下のふくらみは、皮下脂肪だけでできているわけではありません。加齢で皮膚のハリが落ち、首の筋肉がゆるむと、脂肪が少なくても二重顎に見えることがあります。

そのため、見た目の重さだけで脂肪の量を判断するのは難しいものです。鏡の前で上を向いたときに二重顎が消えるなら、たるみの影響が大きいサインといえます。

あご下は皮膚が薄く、もともと脂肪がたまりやすい場所でもあります。年齢を重ねると脂肪を支える組織がゆるみ、同じ脂肪量でも下へ下がって重なって見えやすくなります。

脂肪溶解注射はあごの下の脂肪を溶かして減らします

脂肪溶解注射は、脂肪の細胞膜を壊す働きを持つ薬剤を、あご下の脂肪に直接注入する治療です。壊れた脂肪は体の自然な働きで少しずつ排出され、数週間かけて厚みが減っていきます。

脂肪吸引のように一度で大きく取り去るわけではなく、回数を分けてゆるやかに減らしていくのが特徴です。腫れや内出血はあっても、メスを使わない分だけ体への負担は軽めといえるでしょう。

通院しながら少しずつ整えられるため、まとまった休みを取りにくい人にも続けやすい治療です。腫れのピークは注射後の数日で、その後は徐々に引いていきます。

「治る」と言える二重顎、そうでない二重顎

脂肪がしっかりついた二重顎は、注射で輪郭が変わりやすく「治った」と感じやすいタイプです。あご下をつまんで厚みを感じる人ほど、変化を実感しやすい傾向があります。

反対に、皮膚のたるみが主役の二重顎は、脂肪を減らしてもラインが残ることがあります。こうした場合は、引き締めの治療を組み合わせる判断が必要になります。

デオキシコール酸とBNLS、効果の違いは「脂肪を壊す力」にあります

デオキシコール酸とBNLSは、どちらも脂肪を減らす注射ですが、効果の強さと腫れの出方に差があります。脂肪を壊す力が強いのがデオキシコール酸、腫れが軽く細かく調整しやすいのがBNLSと整理すると分かりやすいでしょう。

デオキシコール酸はカイベラやベルカとして使われる成分です

デオキシコール酸は、もともと体内にある胆汁酸の一種で、脂肪の細胞膜を溶かす性質を持っています。海外ではカイベラやベルカという名前で、あご下の脂肪を減らす薬として承認を受けてきました。

大規模な臨床試験で効果が確かめられている点が強みです。脂肪を壊す力が比較的強いため、まとまった脂肪を減らしたい人に向いています。

日本では薬剤として未承認のため、海外の承認薬を取り寄せて使うクリニックが中心になります。仕入れ先や品質の管理体制を確認しておくと、より安心して任せられます。

BNLSは植物由来成分を組み合わせた薬剤です

BNLSは、植物由来の成分などを組み合わせた脂肪溶解の注射として、日本のクリニックで多く使われてきました。新しい世代の製剤にはデオキシコール酸が加えられたものもあります。

腫れが軽めで、注入量を細かく調整しやすいのが利点です。あご先まわりや小さな範囲を、自然な変化で整えたいときに選ばれやすい薬剤といえます。

製品ごとに配合される成分が異なるため、同じBNLSという名前でも中身に違いが出ます。何が含まれているか、施術前に医師へたずねておくと判断しやすいでしょう。

2つの薬剤、どちらを選べばいい?

脂肪の量が多く、回数を抑えてしっかり減らしたいならデオキシコール酸が候補になります。腫れをできるだけ抑え、少しずつ整えたい人にはBNLSが合いやすいでしょう。

どちらが優れているという話ではなく、二重顎の状態と希望するダウンタイムで選び分けるのが現実的です。下に主な違いを整理しました。

デオキシコール酸とBNLSの比較

項目デオキシコール酸BNLS
脂肪を壊す力比較的強いおだやか
腫れ・ダウンタイム出やすい傾向軽めのことが多い
向いている範囲まとまった脂肪小範囲の微調整
必要な回数の目安少なめ多めになりやすい

回数が少なめで済むデオキシコール酸も、1回の腫れは大きくなりがちです。腫れと回数のどちらを優先するかで、納得できる選択は変わってきます。

二重顎の脂肪溶解注射は何回で効果が出る?

脂肪溶解注射の効果は1回では出にくく、多くの場合2〜3回目あたりから変化を感じ始めます。臨床試験でも、回数を重ねた人ほど改善を実感した割合が高いと報告されています。

効果を感じ始めるのは2回目以降が多いです

初回はまず脂肪に反応が起き、腫れが落ち着いてから少しずつ厚みが減っていきます。見た目の変化として実感しやすくなるのは、2回目以降というケースが目立ちます。

焦って間隔を詰めるよりも、4週間ほどあけて反応を見ながら進めるほうが安全です。体の中で起きる変化と見た目の手応えには、下のような時間差があります。

効果が出るまでの目安

時期体の中で起きていること見た目の変化
注射直後〜数日腫れ・むくみが出る一時的にふくらむ
2〜4週間壊れた脂肪が排出される少しずつ軽くなる
2回目以降脂肪量がさらに減る輪郭がはっきりする

表のとおり、効果はじわじわと積み上がっていきます。1回目の直後に変化が乏しくても、過度に心配しなくて大丈夫でしょう。

臨床試験では7割前後が改善を実感しています

デオキシコール酸の臨床試験では、複数回の治療を受けた人の多くで、あご下の脂肪の評価が1段階以上改善したと報告されています。本数や回数が多いほど、満足度が高まる傾向も示されました。

ただし、これは平均的な数字です。脂肪の量や肌の状態によって結果には個人差があり、同じ回数でも手応えの感じ方は人それぞれといえます。

数字はあくまで集団全体の傾向であり、ご自身に同じ結果が約束されるわけではありません。脂肪の付き方や肌質を踏まえ、現実的な見通しを医師と共有しておくことが大切です。

なかなか効果が出ないと感じる原因

思ったほど変化を感じない背景には、たるみが主体で脂肪が少ない、1回あたりの本数が足りない、回数が不足している、といった理由が考えられます。原因によって対応も変わります。

体重が増えると残った脂肪細胞が大きくなり、効果が分かりにくくなることもあります。治療中は大きな体重変動を避けると、変化を見極めやすくなるでしょう。

脂肪溶解注射の副作用とダウンタイムは正しく知れば必要以上に怖くありません

副作用の多くは、注射した部分の腫れや内出血など一時的なものです。数日から1週間ほどで落ち着くことがほとんどで、日常生活を大きく止める必要はないといえます。

とはいえ、まれに注意したい症状もあります。起こりやすさと続く期間を、あらかじめ知っておくと安心して臨めます。

症状起こりやすさ続く期間の目安
腫れ・むくみ多い数日〜1週間ほど
内出血ときどき1〜2週間ほど
痛み・違和感ときどき数日ほど
神経まわりの症状まれ数週間で回復が多い

多くの症状は時間の経過とともに和らぎます。気になる点があれば、自己判断せず治療を受けたクリニックへ相談してください。

注射後の腫れと内出血は数日から1週間ほど続きます

あご下は腫れが目立ちやすい部位で、薬剤への反応として一時的にふくらみます。デオキシコール酸では腫れがやや強めに出やすく、人前に出る予定は余裕をもって組むと安心です。

内出血が出ても、多くは1〜2週間で自然に消えていきます。マスクやストールで隠せる程度のことがほとんどでしょう。

腫れが強く出る時期は、首元のあいた服よりも、襟やマフラーで自然に隠せる装いが便利です。写真撮影や大切な集まりの予定からは、二週間ほど余裕を見ておくと落ち着いて過ごせます。

まれにあごの神経に関わる症状が出ることがあります

あご下には表情に関わる神経が走っており、ごくまれに口元の動かしにくさやしびれが起こることがあります。多くは一時的で、数週間のうちに回復したと報告されています。

こうしたリスクを避けるためにも、解剖を熟知した医師による施術が大切です。安全に配慮した注入位置を守ることが、トラブルを減らすうえで重要になります。

ダウンタイムを軽くする過ごし方のコツ

当日は長時間の入浴や激しい運動、飲酒を控えると、腫れや内出血が広がりにくくなります。注射後しばらくは、あごまわりを強くもまないよう気をつけましょう。

むくみが気になる時期は、塩分のとりすぎを避けると落ち着きやすくなります。冷やしすぎは血行を妨げることもあるため、過度な冷却は避けるのが無難です。

あなたの二重顎、脂肪溶解注射が向いているのはどんなタイプ?

あご下をつまんで脂肪の厚みを感じるなら、脂肪溶解注射が向いているタイプです。一方で、上を向くと二重顎が消える場合は、たるみが主体で別の治療のほうが合うこともあります。

強いたるみが主体の二重顎は注射だけでは難しいです

皮膚や首の筋肉のゆるみが強い二重顎は、脂肪を減らしてもラインが残りやすいタイプです。注射で脂肪だけを減らすと、かえって皮膚のたるみが目立つこともあります。

このような場合は、引き締めや糸による治療など、たるみに働きかける方法を軸に考えるほうが満足につながります。原因に合った選択が遠回りを防ぎます。

見た目の二重顎が同じでも、原因が違えば向いている治療はまったく変わってきます。脂肪とたるみのどちらが主役かを先に見極めることが、満足への近道になります。

脂肪が厚い二重顎は効果が期待しやすいです

あご下に厚みのある脂肪がある人は、脂肪溶解注射の手応えを感じやすいタイプです。標準体型でも、体質的にあご下だけ脂肪が残る人は少なくありません。

こうしたタイプは、食事や運動を頑張っても、あご下だけが最後まで残りやすい傾向があります。脂肪そのものに直接働きかけられる注射は、こうした悩みと相性のよい方法です。

ダイエットで落ちにくいあご下の脂肪に、ピンポイントで働きかけられるのが利点です。向き不向きの目安を、下に簡単にまとめました。

脂肪溶解注射が向いている人の目安

  • あご下をつまむと脂肪の厚みを感じる
  • 標準体型でもあご下だけ脂肪が残る
  • メスを使う治療には抵抗がある
  • 少しずつ自然に変えていきたい

あてはまる項目が多いほど、注射の相性はよいといえます。判断に迷うときは、医師に脂肪とたるみの割合を診てもらうと確かです。

注射と組み合わせると相性のよい治療

脂肪溶解注射で脂肪を減らしたうえで、引き締めや糸の治療を加えると、たるみにも届きやすくなります。輪郭全体のバランスを整えたいときに役立つ考え方です。

組み合わせは人によって向き不向きがあります。一度にあれもこれもと欲張らず、優先順位を相談しながら進めるのが安心でしょう。

二重顎治療でクリニック選びに失敗しないための確認点

料金の安さだけでクリニックを選ぶと、思わぬ追加費用や満足できない結果につながることがあります。使う薬剤と総額、医師の説明の丁寧さを合わせて見ることが大切です。

後悔を防ぐには、契約前にいくつかの点を確かめておくと安心です。次の項目を頭に入れてカウンセリングに臨んでください。

  • 使う薬剤の名前と1回あたりの本数
  • 1回ごとの料金と想定される総額
  • 必要な回数と間隔の説明
  • 副作用やリスクへの対応体制

これらを明確に答えてくれるかどうかは、信頼度を測る手がかりになります。あいまいな説明が続くようなら、いったん持ち帰る判断も賢明です。

使う薬剤と料金体系は契約前に確かめる

脂肪溶解注射は自由診療で、全額が自己負担となります。料金は1本あたりや1回あたりで設定され、薬剤やクリニックによって幅が出ます。総額の目安まで聞いておくと安心です。

安価に見えても本数が多く必要なら、結果的に高くつくこともあります。1回いくらかではなく、満足に届くまでの総額で比べる視点が役立ちます。

カウンセリングで聞いておきたい質問

自分の二重顎が脂肪型かたるみ型か、注射でどこまで変えられるか、何回くらい必要かは必ず確認しましょう。希望と現実のすり合わせが、満足度を左右します。

万一の副作用が出たときの連絡先や、追加の費用がかからないかも大切な確認点です。不安をそのままにせず、その場で質問しておくと後悔が減ります。

気になることはメモにまとめて持参すると、その場で聞きそびれずに済みます。疑問が残ったまま契約せず、いったん持ち帰って考える時間を取るのも賢い進め方です。

効果を長持ちさせる毎日の習慣

脂肪溶解注射で減った脂肪細胞は元に戻りにくいものの、体重が大きく増えれば残った細胞がふくらみ、輪郭が戻って見えることがあります。体重を保つことが効果の維持につながります。

姿勢の崩れやスマートフォンを見続ける時間も、あご下の印象に影響します。背すじを伸ばし、首まわりを軽く動かす習慣が、すっきりした輪郭を保つ後押しになるでしょう。

睡眠不足やむくみやすい生活も、あご下の見え方を左右します。十分な休息をとり、水分や塩分の取り方を意識すると、整えた輪郭を保ちやすくなります。

よくある質問

二重顎の脂肪溶解注射は何回くらい必要ですか?

脂肪の量や使う薬剤によって変わりますが、多くの場合は数回の治療を重ねていきます。デオキシコール酸は比較的少ない回数で、BNLSはやや多めの回数で進めることが多いです。

1回ごとに4週間ほど間隔をあけ、変化を見ながら回数を決めていきます。初回のカウンセリングで、ご自身の脂肪量に応じた目安を確認しておくと安心です。

デオキシコール酸とBNLSではどちらが二重顎に効果的ですか?

脂肪を壊す力が強いのはデオキシコール酸で、まとまった脂肪を減らしたい二重顎に向いています。一方のBNLSは腫れが軽めで、小さな範囲を自然に整えたいときに選ばれやすい薬剤です。

どちらが優れているというより、脂肪の量と許容できる腫れの程度で選び分けます。医師に脂肪とたるみの割合を診てもらい、相性のよいほうを相談するとよいでしょう。

脂肪溶解注射のダウンタイムはどのくらいですか?

注射後の腫れやむくみは数日から1週間ほど、内出血が出た場合は1〜2週間ほどで落ち着くことが多いです。デオキシコール酸はBNLSよりも腫れがやや強めに出やすい傾向があります。

多くは日常生活を続けられる程度ですが、大事な予定の前は余裕をもって治療時期を選ぶと安心です。気になる症状が長引くときは、クリニックへ相談してください。

二重顎の脂肪溶解注射の効果はどのくらい持続しますか?

脂肪溶解注射で壊れた脂肪細胞は再生しにくいため、減った効果は比較的長く保たれやすいといわれています。長期の追跡でも、輪郭の改善が維持されたとする報告があります。

ただし体重が大きく増えると、残った脂肪細胞がふくらんで輪郭が戻って見えることがあります。効果を保つには、体重を安定させる生活が役立ちます。

脂肪溶解注射で二重顎が必ず治るとは限らないのはなぜですか?

脂肪溶解注射が働きかけるのは脂肪であり、皮膚や筋肉のたるみには直接届きにくいためです。たるみが主体の二重顎では、脂肪を減らしてもラインが残ることがあります。

このため、原因が脂肪かたるみかの見極めがとても大切になります。たるみが強い場合は、引き締めの治療を組み合わせる判断が満足につながります。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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