「引き上げ」だけでは足りない?重心理論に基づいたボリューム補充のすすめ

「引き上げ」だけでは足りない?重心理論に基づいたボリューム補充のすすめ

「引き上げればたるみが解決する」は半分だけ正しい考えです。加齢による顔の変化は皮膚のゆるみだけでなく、ボリュームの喪失と骨格の変化が複合して起きるため、引き上げのみでは対応しきれない部分があります。

重心理論とは、顔の老化変化を「重力による組織の下垂」と「ボリュームの喪失」という2つの軸でとらえる考え方です。この視点に立つと、立体的な若返りには引き上げにボリューム補充を組み合わせることが重要だとわかります。

ヒアルロン酸注入や自家脂肪注入によるボリューム補充の役割と、引き上げ治療との組み合わせのポイントについて、詳しく解説します。

目次

ボリューム補充がたるみ治療に必要な理由は、引き上げだけでは補えない老化にある

「フェイスリフトをしたのに、どこか老けた印象が残る」という声を耳にすることがあります。引き上げ治療はたるみに確かな効果を持ちますが、加齢で失われたボリュームまで取り戻せるわけではありません。引き上げとボリューム補充を組み合わせることで、初めて自然な若返りに近づきます。

「たるみ=皮膚のゆるみ」だと思っていませんか?

体の肌と違い、顔のたるみはとくに目に見えやすい変化です。多くの方が「たるみ=皮膚がゆるんで下がっている状態」とイメージするのは自然なことでしょう。しかし実際には、皮膚のゆるみだけがたるみの原因ではありません。

顔の組織は皮膚・脂肪・筋肉・骨の4層構造で成り立っており、加齢とともにすべての層で変化が起きます。皮膚を引き上げても、内側の層が変化したままでは若々しい印象に戻りにくいのです。たるみの根本にある変化を正確に把握することが、治療の選択につながります。

加齢で顔に起きる3つの変化

加齢による顔の変化は大きく3つに分けられます。まず「皮膚・軟部組織のゆるみ」です。これは一般的にイメージされるたるみそのものです。次に「脂肪・ボリュームの喪失」。頬や目の下、こめかみなどの脂肪が萎縮し、顔に凹みが生じます。

そして「顔面骨格の変化(骨吸収)」。加齢とともに目の周りや鼻・顎周辺の骨が少しずつ吸収されることで、組織の支えが失われていきます。この3つが複合することで、引き上げだけでは対応しきれない変化が顔に現れるのです。

変化の種類主に起きる部位たるみへの影響
皮膚・軟部組織のゆるみ顔全体組織が下垂し、たるみやほうれい線が深くなる
脂肪・ボリュームの喪失頬・目の下・こめかみ凹みやくぼみが生じ、影が目立つ
骨格の変化(骨吸収)目まわり・鼻周辺・顎支えを失い、組織のたれを加速させる

骨格から崩れるたるみは、引き上げだけでは戻らない

顔面骨格の変化は、顔全体の印象を根本から変えます。骨が吸収されると上にある軟部組織が「受け皿」を失い、重力によって下方へ移動しやすくなります。これは皮膚を引き上げることでは補えない変化です。

引き上げ治療で組織を上方向に戻したとしても、そもそもの台座となる骨格が変化していると、自然な立体感が再現されにくくなります。目まわりや中顔面の骨が吸収されやすい部位へのボリューム補充が、たるみ治療の重要な視点として注目されるようになっています。

骨格変化によるたるみは年齢とともに進行し、一度起きた変化は自然には回復しません。そのため、顔の骨格構造を意識したアプローチが、立体的な若返りには欠かせない視点となっています。

重力とボリューム喪失が重なることで、顔のたるみが深刻化する

重力とボリュームの喪失は、顔の老化を異なる方向から加速させます。重力が組織を下方に引っ張ることでたるみの「方向」が決まり、ボリュームの喪失によってたるみの「深さ」や程度が決まります。この2つの要因を同時に理解することが、適切な治療の選択につながります。

顔の脂肪が「独立したコンパートメント」に分かれているという発見

顔の皮下脂肪が複数の独立した区画(コンパートメント)に分かれていることは、解剖学的研究によって明らかにされました。頬骨周辺・眼窩下・こめかみ・あご周辺など、それぞれのコンパートメントが独自の境界を持ちながら存在しています。

加齢によってこれらの脂肪コンパートメントは萎縮し、境界部分に凹みや影が生じます。とくに深部の脂肪は萎縮しやすく、表在性の脂肪は重力と萎縮によって下方へ移動しやすい傾向があります。各コンパートメントで加齢の起き方が異なるため、ボリューム補充も部位ごとに細かく対応することが大切です。

顔の部位若い頃の状態加齢後の変化
中顔面(頬骨周辺)豊かなボリュームがある脂肪が萎縮して凹む
眼窩下(目の下)なめらかな曲線を描くくぼんで影になりやすい
こめかみ適度な張りがある陥凹して骨が目立つ

重力による中顔面の下垂と組織の移動

三次元撮影を用いた研究では、立位から仰向けになるだけで中顔面の組織が0.5〜1mL以上、後上方へ移動することが確認されています。この事実は、重力が顔の組織を実際に下方向へ引き下ろしていることを示しています。

若い頃は筋膜や靭帯の張力が組織をしっかりと支えていますが、加齢とともにこの支えが弱まります。組織が重力に従って少しずつ下垂し、ほうれい線やマリオネットラインが深くなっていきます。引き上げ治療はこの「下垂した組織を元の位置に戻す」ことを目的としています。

一方で、重力による下垂と同時にボリューム喪失も進んでいる場合、位置を戻しただけでは若々しい立体感が再現されません。下垂の修正とボリューム回復の両方が求められるケースが多いのはそのためです。

ボリュームが失われると顔全体のバランスが崩れていく

ボリュームが失われると、顔の見た目に連鎖的な変化が起きます。例えば、頬のボリュームが失われると頬骨の突出が目立ちにくくなり、かわりに目の下のクマや凹みが深く見えることがあります。これは単純に「ボリュームが減った」だけでなく、顔全体のバランスが変化するためです。

上顔面と中顔面のボリューム変化は、下顔面のたるみにも影響します。全体的な立体感を失った顔は組織が「重さ」を失い、重力によってさらに下方に偏りやすくなります。ボリューム喪失は、たるみを加速させる要因のひとつでもあるのです。

リフトアップ(フェイスリフト・スレッドリフト)の効果と、解消されないたるみ

「リフトアップさえすれば若返れる」は正確ではありません。引き上げ治療は下垂した組織を本来の位置に戻すことが目的であり、失われたボリュームを補う機能は持っていないのです。2つのアプローチが担う役割の違いを理解しておくと、治療の選択に役立ちます。

引き上げ治療ボリューム補充
主な対象組織の下垂・フェイスラインのたるみ凹みや脂肪萎縮によるボリューム不足
代表的な施術フェイスリフト、スレッドリフトヒアルロン酸注入、自家脂肪注入
効果の持続数か月〜数年(種類・程度による)6か月〜長期(素材・部位による)

引き上げ治療が効果を発揮しやすいのはどんな状態か

引き上げ治療(フェイスリフト、スレッドリフトなど)は、重力や靭帯のゆるみによって下垂した組織を本来の位置に戻すことに長けています。とくに頬のたれや、フェイスラインのもたつき、ほうれい線の折れ目の改善に効果を発揮します。

組織のボリュームが比較的保たれており、主に位置が変化している状態であれば、引き上げ治療だけでも自然な結果が得られやすいといえます。40代前半で体重変化が少ない方では、引き上げのみで十分なケースもあります。

ただし、引き上げ治療の効果は時間とともに変化します。組織の下垂が進んでいる状態や、骨格の変化が加わっている場合は、リフトアップ単独での満足度が得られにくいこともあります。

ボリュームが足りない顔を引き上げると何が起きるか?

ボリュームが失われたまま組織を引き上げると、「皮膚だけが張った」ような印象になることがあります。頬の丸みや立体感が再現されないため、リフトアップの効果があっても全体的に老けた印象が残るケースも少なくありません。

また、引き上げた組織を支えるボリュームが不足していると、引き上げの効果が維持しにくくなることがあります。土台となる脂肪や組織のボリュームが戻っていない状態では、経時的に再び下垂が起きやすい場合があります。

特に目の下の凹みや、こめかみのくぼみ、中顔面の平坦化は、引き上げだけでは改善が難しい部位です。これらの変化に気づいている方は、ボリューム補充の併用を検討することが自然な若返りへの近道となります。

「また元に戻った」「老けた感じが残る」という結果になる理由

引き上げ治療を受けたにもかかわらず「思ったほど若くならなかった」と感じる場合、ボリューム不足が見過ごされていることが少なくありません。若い頃の顔立ちを思い浮かべると、単に組織が上にあるだけでなく、頬やこめかみに豊かなボリュームがあったはずです。

そのボリュームを取り戻すことなく組織だけを引き上げても、若い頃のイメージには近づきにくいのです。「リフトアップの結果は出ているのに何かが違う」と感じる方は、ボリューム補充という選択肢を視野に入れてみることが大切です。

ヒアルロン酸・脂肪注入によるボリューム補充がたるみ治療に取り入れられる根拠

顔面美容の分野でフィラー(充填剤)による施術件数は近年著しく増加しています。これはたるみ治療においてボリューム補充の重要性が広く認識されるようになったことを示しています。ボリュームを補うことで、引き上げだけでは再現できない立体的な若さを取り戻せます。

ヒアルロン酸注入自家脂肪注入
素材ヒアルロン酸製剤(人工充填剤)自身の脂肪(自家組織)
持続期間6か月〜1年半程度定着した分は長期持続
ダウンタイム比較的少ない(数日程度)1〜2週間程度

ヒアルロン酸注入の特性と維持期間の目安

ヒアルロン酸(HA)は皮膚や体内に自然に存在する成分で、水分を引き寄せてふくらむ性質を持ちます。製剤の固さや架橋度によって、薄い皮膚への注入から深部のボリューム補充まで幅広く活用されます。頬骨周辺のリフトアップ効果が期待できるフィラーから、目の下の細かな凹みを補うソフトなタイプまで、用途に合わせた製剤が選ばれます。

効果の持続期間は製剤の種類や注入部位によって異なり、一般的に6か月〜1年半程度とされています。頬や顎などの動きが少ない部位は比較的長持ちし、口周りなど動きの多い部位では短くなる傾向があります。ヒアルロン酸には必要に応じてヒアルロニダーゼ(溶解剤)で溶解できるという特性もあり、修正の余地があることが安心感につながります。

注入によって引き起こされるコラーゲン産生の促進効果も報告されており、単なるボリューム補充にとどまらない皮膚環境の改善が期待されることもあります。ただし、効果の程度には個人差があります。

自家脂肪注入(脂肪移植)の定着率と長期的な変化

自家脂肪注入とは、腹部や大腿などから採取した自分の脂肪を顔に注入する方法です。自分の組織を使用するため、異物反応が起きにくく、長期的に自然な質感が保たれるのが特長です。臨床研究では、中顔面への注入後16か月時点で平均約32%の脂肪が定着していたと報告されています。

定着した脂肪は長期にわたってボリュームとして維持されますが、一定量が吸収されることは一般的です。そのため、注入量を多めに設定したり、複数回に分けて行うケースもあります。脂肪採取の際に得られる脂肪幹細胞(SVF)の再生作用が、皮膚の質感改善にも寄与する可能性が指摘されています。

自家脂肪注入は外科的手術に近い施術であり、麻酔や採取部位のダウンタイムも考慮する必要があります。ヒアルロン酸注入と比べてダウンタイムが長くなる反面、長期的な効果を見込みやすい点が特長です。

ボリュームを補うと、なぜたるみが改善するのか?

顔のボリュームが増えると見た目の印象が変わるだけでなく、たるみそのものが改善したように見えることがあります。とくに中顔面(頬骨周辺)へのボリューム補充は、重力によって下がっていた組織を内側からサポートする効果があります。失われた脂肪コンパートメントを補填することで、隣接する組織の下垂も改善されやすくなります。

ボリュームが適切に補われると、皮膚の支持構造が強化され、ほうれい線や眼窩下のくぼみが改善します。顔全体の重心が本来の位置に近づくことで、たるみが軽減したような視覚的な変化も生まれます。ボリューム補充は、単なる「盛る」治療ではなく、顔の構造を内側から整える治療として位置づけられます。

「引き上げ×ボリューム補充」の組み合わせが実現する立体的若返り

2つの治療を組み合わせることで、それぞれの限界を補えます。引き上げは下垂した組織を本来の位置に戻し、ボリューム補充は失われた立体感を回復させます。この組み合わせが、より自然で長持ちする若返りとして広く支持されるようになっています。

2つのアプローチを組み合わせる根拠と効果

引き上げとボリューム補充の組み合わせは、単独治療の限界を超えるために考案されました。スレッドリフトと脂肪注入、ヒアルロン酸注入を組み合わせた研究では、単独施術と比較して皮膚の質感や総合的な満足度が有意に高かったと報告されています。下垂した組織を位置的に戻しながら、萎縮した部分にボリュームを加えることで、若い頃に近い立体的なシルエットが再現されやすくなります。

スレッドリフトで組織を引き上げた後にヒアルロン酸でボリュームを補充する、あるいは脂肪注入でボリュームを回復した後に引き上げで仕上げるなど、組み合わせの順序や内容は個人の状態によって異なります。組み合わせ治療は個人差が大きく、専門医による評価と計画のもとで行われます。

組み合わせが特に有効とされる状況として、次のようなケースが挙げられます。

  • ボリューム不足と組織の下垂が混在している方
  • 引き上げ単独では立体感が出にくいとご自身で感じている方
  • 自然な若返りを望む40代〜60代の方
  • ダウンタイムをまとめて取りたい方

同時施術と段階的施術、それぞれの特徴

両方の治療を同日に行う「同時施術」は、ダウンタイムを1回にまとめられるメリットがあります。体への負担が一度に集中するため、術後のケアが集中して行えます。一方で、各施術の効果を個別に評価しにくくなる面もあります。

段階的に行う場合は、まず一方の治療の効果を確認してから次の施術を計画できます。例えば、引き上げ後の仕上がりを見てからボリュームの追加を検討するという流れは、最終的な調整がしやすいというよさがあります。どちらが向いているかは、治療の規模や医師の判断によって決まります。

自然な若返りに近づく治療の設計

立体的若返りを目指すうえで大切なのは、「若い頃の顔立ちを再現すること」ではなく「自然な状態で若々しい印象を持続させること」です。過度な引き上げや過剰なボリューム補充は不自然さにつながることがあります。顔の左右のバランスや、年齢に合った量の調整が、治療の仕上がりを左右します。

担当医師と十分に対話し、ご自身の顔立ちや希望に沿ったバランスで治療を進めることが、満足度の高い結果につながります。一度に大きく変えるよりも、少しずつ調整しながら理想に近づけていく発想が、自然な若返りに向いています。

ボリューム補充治療を受ける前に確認したい注意点

ボリューム補充の効果を最大限に活かすには、事前の確認と準備が大切です。どの素材を使うか、どの部位にどの程度補充するかは、個人の状態に応じて異なります。以下のポイントを確認してから治療の相談に臨むと、スムーズなカウンセリングにつながります。

カウンセリングで医師に確認すること・伝えること

ボリューム補充を検討する際は、カウンセリングで自身の悩みをできるだけ具体的に伝えることが大切です。「頬のボリュームが減った」「目の下が凹んでいる」「フェイスラインがぼやけてきた」など、気になる部位や変化をあらかじめ整理しておくと診察がよりスムーズに進みます。

確認しておきたい内容も複数あります。使用する素材の特性と持続期間、想定されるリスクと副作用への対処法、ダウンタイムの目安、過去の治療歴の確認など、治療の安全性と期待できる結果を事前にしっかり理解しておきましょう。

  • 使用するフィラーの種類と持続期間
  • 注入部位・量の目安と期待できる変化
  • 主なリスクと副作用、その対処法
  • ダウンタイムと日常生活への影響
  • アフターケアや追加施術のタイミング

主なリスクとダウンタイムの目安

ヒアルロン酸注入の主なリスクは、内出血・腫れ・不均一な注入による凹凸などです。腫れや内出血は多くの場合数日〜1週間程度で改善しますが、注入部位や量によって個人差があります。稀ながら血管閉塞などの重篤な合併症が起きることもあるため、経験ある医師のもとで受けることが重要です。

自家脂肪注入では、採取部位の内出血や腫れが1〜2週間程度続くことがあります。脂肪の定着率に個人差があること、場合によっては凹凸が生じることも理解しておく必要があります。どちらの治療も、術後に異変を感じたら速やかに施術を受けたクリニックへ相談することが大切です。

どの施術も「ダウンタイムが全くない」とは限りません。大事な用事の直前や、長期旅行の前に施術を組まないよう、スケジュールを余裕を持って計画することをお勧めします。

年齢と肌の状態で異なる治療の組み合わせ方

40代前半では脂肪の萎縮よりも組織の位置変化(下垂)が先行することが多く、引き上げ治療が主体となりやすい傾向があります。50代以降では、ボリューム喪失と下垂の両方が進んでいることが多く、ボリューム補充との組み合わせが効果的なケースが増えます。

肌の弾力や皮膚の厚さによっても適した治療の組み合わせは変わります。皮膚が薄く透けやすい部位へのボリューム補充は、浅く注入すると凹凸が見えやすくなることがあります。専門医による診察でご自身の状態をしっかり評価してもらい、治療の選択肢と優先順位を相談することをお勧めします。

よくある質問

ボリューム補充治療とリフトアップ(引き上げ)治療は同時に受けられますか?

同時に行うことは可能です。両者を組み合わせることで、単独治療では難しい立体的な若返りが実現しやすくなります。ただし、施術内容や身体への負担によっては、段階的に行うほうが適切なケースもあります。

どちらが向いているかは、たるみの程度やボリューム不足の状態、体調などによって異なります。担当医師とのカウンセリングで、ご自身の状態に合った治療の組み合わせや順序を相談されることをお勧めします。

ヒアルロン酸によるボリューム補充の効果はどれくらい続きますか?

ヒアルロン酸製剤の種類や注入部位、注入量、個人差によって異なりますが、一般的に6か月から1年半程度とされています。動きの少ない部位は長持ちしやすく、口周りなど動きの多い部位では吸収が早い傾向があります。

効果が薄れてきたと感じる前に追加注入を行うことで、自然な状態を維持しやすくなります。クリニックによって推奨する注入量や補充の間隔は異なりますので、カウンセリング時に詳しく確認しておくとよいでしょう。

ボリューム補充治療はどのような方に向いていますか?

頬やこめかみのくぼみ、目の下の凹み、ほうれい線の深さなど、顔のボリューム不足が気になる方に向いています。また、引き上げ治療を受けたものの立体感が出にくかったと感じる方にも適しています。

一方で、組織の大きな下垂が主な悩みである場合は、ボリューム補充だけでなく引き上げ治療との組み合わせが効果的なことが多いです。実際の状態は人によって異なりますので、まず医師による診察で顔の状態を評価してもらうことが大切です。

自家脂肪注入によるボリューム補充は定着しますか?

定着の程度には個人差があり、一般的に注入した脂肪の30〜50%程度が長期的に残るとされています。生着した脂肪は自身の組織の一部となるため、長期にわたって自然なボリュームを維持できるのが特長です。

ただし、脂肪の一部が吸収されることは一般的なため、最初から余分に注入するか複数回に分けるケースもあります。仕上がりや追加施術の可能性については、事前に主治医と十分に相談しておくことが重要です。

立体的若返りを目指す場合、ボリューム補充とリフトアップのどちらを先に受けるとよいですか?

どちらを先に受けるかは、現在のたるみの程度とボリューム不足の状態によって異なります。組織の下垂が主な悩みであれば引き上げを先に行い、その後に必要に応じてボリューム補充を加えるケースが多くあります。

反対に、ボリューム不足が目立つ場合はボリューム補充から始め、全体のバランスを整えてから引き上げの必要性を判断することもあります。専門医によるカウンセリングで顔の状態を正確に評価してもらうことが、自然な立体的若返りへの近道です。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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