裏ハムラ法と経結膜脱脂の違いを徹底比較|「取るだけ」か「移動させる」かで変わる仕上がり

目の下のクマ治療で後悔しないためには、脂肪を「取り除く」のか「活かす」のかを見極める必要があります。

結論として、単なる脂肪の膨らみだけなら経結膜脱脂が適しており、膨らみと深い溝がセットになっている場合は裏ハムラ法が劇的な変化をもたらします。この選択を誤ると、数年後に目の下が不自然に窪んでしまったり、クマが再発したように見えたりするリスクがあります。

本記事では、将来の自分の顔に責任を持つために必要な、裏ハムラ法と脱脂の決定的な違いをプロの視点で網羅しました。

目次

目の下のクマやたるみに悩む方が迷う裏ハムラ法と経結膜脱脂の根本的な違い

裏ハムラ法と経結膜脱脂の最大の違いは、突き出た眼窩脂肪を「ゴミとして捨てる」か「再利用して凹みを埋める」かという処置の差にあります。

どちらもまぶたの裏側からアプローチするため表面に傷は残りませんが、数年後の目元のボリューム感において大きな差となって現れます。

脂肪を捨てるのか有効活用するのかという考え方の差

経結膜脱脂は、目の下のポッコリとした膨らみの原因である脂肪を物理的に取り出す手術です。一方、裏ハムラ法は膨らみの原因となっている脂肪を切り離さず、そのすぐ下にある「涙袋下の深い溝」へ移動させて固定します。

住宅に例えるなら、出っ張った壁を削って平らにするのが脱脂で、その削り取った素材を隣の凹んだ壁に流し込んで全体を平らに整えるのが裏ハムラ法です。もともとの自分の組織を捨てずに再利用するため、不自然な窪みが生じにくいというメリットがあります。

この「移動させる」という工程があるおかげで、年齢を重ねて顔の脂肪が減少したときでも、目元が骸骨のように痩せこけてしまうリスクを最小限に抑えられます。自分の脂肪が天然のフィラー(充填剤)として機能し続けるためです。

あなたのクマの種類によって選ぶべき術式がはっきり分かれる理由

クマにはいくつかのタイプがありますが、裏ハムラ法と脱脂の選択で焦点となるのは「黒クマ」と呼ばれる影の構造です。目の下が単に膨らんでいるだけなら、脂肪を抜くだけで十分に綺麗になります。

しかし、膨らみのすぐ下に「ハの字」の溝がある場合は注意が必要です。このようなケースで脱脂だけを行うと、膨らみは消えても溝が取り残され、かえって影が目立ってしまうことがあります。

これを防ぐために裏ハムラ法では、脂肪を溝に敷き詰めることで段差を物理的に解消し、光が均一に当たるフラットな目元を作ります。

鏡を見て、指で膨らみを軽く押さえてみてください。その時に下の溝が深く強調されるようであれば、脂肪を抜くだけでは不十分な可能性が高いです。構造的な凹凸が激しい人ほど、裏ハムラ法による「段差の埋め合わせ」が効果を発揮します。

術後の目元のフラットな仕上がりを左右する脂肪注入の有無

経結膜脱脂を行う際、多くのクリニックでは「太ももなどからの脂肪注入」をセットで提案します。これは、脂肪を取っただけでは目の下が平坦になりすぎて寂しい印象になったり、もともとの窪みが改善されなかったりすることを補うための処置です。

一方で裏ハムラ法は、まぶたの中にある脂肪をそのままスライドさせて溝を埋めるため、他の部位から脂肪を採取する必要が原則としてありません。自分の目元にある「本物の組織」をそのまま移動させるため、注入した脂肪よりも定着率が安定します。

注入された脂肪は一部が吸収されてしまうことがありますが、裏ハムラ法で移動させた脂肪は血流が保たれたまま定着するため、時間の経過による形の変化が非常に少ないです。別の場所を傷つけずに目元だけで完結させたい方にも、この方法は好まれます。

術式によるアプローチと特徴の比較

比較項目裏ハムラ法経結膜脱脂
脂肪の処理凹んでいる部分へ移動して固定完全に除去して廃棄
他部位からの採取不要(目元の組織のみで完結)必要(太ももなどから注入用)
仕上がりの質感自己組織の連続性が保たれ自然脂肪注入の定着具合に左右される

裏ハムラ法を選択することで得られる滑らかな目元と脂肪移動の優れたメリット

裏ハムラ法を選ぶ最大の恩恵は、目の下の膨らみと窪みを同時に解消し、頬へと続くラインを極めて滑らかに整えられる点にあります。

自分の組織を「生きたまま」配置し直すため、外部から異物を入れるような違和感がなく、表情を動かしたときも周囲の筋肉と見事に調和します。

目の下の深い溝や段差が目立つ場合に脂肪移動が効果を発揮する理由

加齢とともに目の周りを支える組織が緩むと、眼窩脂肪が前に押し出されると同時に、その下の骨との境界線がくっきりと深い溝(ティアトラフ)として現れます。この段差こそが、実年齢以上に老けて見せてしまう最大の原因です。

裏ハムラ法では脂肪を包んでいる膜(眼窩隔膜)を骨から丁寧に剥離し、移動させた脂肪を新しい位置の骨膜へ強固に固定します。この処置によって、今まで影を作っていた深い谷が内側から押し上げられ、目元から頬にかけてのラインがピンと張った状態になります。

単に表面を平らにするだけでなく、内部の構造を根本から作り直すようなイメージです。物理的な凹凸がなくなることで、メイクで隠しきれなかった影が消え、光が綺麗に反射する明るい目元を長時間キープできるようになります。

自分自身の組織を移動させるからこその自然な質感と持続性

別の部位から採取した脂肪を注入する場合、どうしても「しこり」や「左右差」のリスクを完全に排除することはできません。しかし、裏ハムラ法で移動させる脂肪は、血液の供給が途絶えないまま新しい場所へ配置されます。

この「血流がある」という点が非常に重要です。栄養が行き渡り続けるため、移動させた先で脂肪が壊死したり極端に痩せたりすることがほとんどありません。結果として、数年、数十年という長いスパンで見た際にも、美しい形が崩れにくいという特徴があります。

また、もともと目元にある脂肪同士なので、皮膚の薄い目元でも透けて見えたり、触った時に硬さを感じたりすることはありません。目を閉じても、笑っても、不自然な盛り上がりが出ないのは、この術式ならではの強みと言えるでしょう。

皮膚を切開せずに裏側からアプローチすることで傷跡が残らない安心感

ハムラ法には皮膚側を切る方法もありますが、裏ハムラ法はあくまで「まぶたの裏(結膜側)」の小さな穴から全ての操作を行います。

そのため、顔の表面にはメスを入れず、抜糸の必要もありません。手術を受けたことを誰にも知られたくない方にとって、最適な選択となります。

表面を切らないことは、傷跡の問題だけでなく「外反(あっかんべーの状態)」のリスクを避けることにも繋がります。下まぶたの筋肉を傷つけずに済むため、術後の瞬きや表情の作りやすさが損なわれる心配がほとんどありません。

高度な技術を要する手術ではありますが、顔の表面に傷がつかないという安心感は、精神的な負担を大きく軽減してくれます。術後数日間の腫れさえ乗り越えれば、人知れず劇的な若返りを実現することが可能です。

裏ハムラ法がもたらす改善効果

  • 目の下の「ハの字」型の深い影が完全に消失する
  • 自分の組織を使うためアレルギーやしこりの不安がない
  • 下まぶたの裏側から手術するため顔表面の傷がゼロ
  • 頬への繋がりが滑らかになり中顔面が短く見える

経結膜脱脂だけで十分に若々しさを取り戻せるケースと脂肪除去の注意点

経結膜脱脂は、目の下の膨らみを手軽に解消できる非常に効率的な手術ですが、その成功は「取る量」のさじ加減に全てがかかっています。特に皮膚の弾力が高い若い世代や、純粋に脂肪の量だけが多い方にとっては、裏ハムラ法よりも負担が少なく、満足度の高い結果が得られます。

脂肪の膨らみだけが原因で皮膚の弾力が維持できている若い世代への適合性

10代から20代の方で、遺伝的に目の下がポッコリしている場合、その原因は骨格の窪みではなく、純粋な眼窩脂肪の突出であることが大半です。

この段階では皮膚も厚く、中にある脂肪を少し抜いてあげるだけで、皮膚が自ら縮もうとする力(収縮力)によって綺麗にフィットします。

このようなケースでは、大掛かりな裏ハムラ法を選択する必要はありません。経結膜脱脂によって余分な重りを取り除くだけで、目元の疲れが一掃され、パッと明るい印象に変わります。早めに対処することで、将来的に脂肪の重みで皮膚が伸びてしまうのを未然に防ぐ効果も期待できます。

手術時間も20分程度と非常に短く、体への負担が最小限で済むのも脱脂のメリットです。骨格に合わせた適度な除去であれば、注入処置を組み合わせなくても十分に美しい仕上がりになります。

まずは自分の皮膚にどの程度の弾力があるかを診察してもらうのが第一歩です。

目の下が窪んで老けて見える原因になる脂肪の過剰除去への注意点

経結膜脱脂において最も避けなければならない失敗は、脂肪の「取りすぎ」です。手術直後は膨らみが消えて満足していても、数年経って加齢によって顔全体が痩せてくると、脂肪を抜いた部分が不自然に深く窪んでしまうことがあります。

目の周りが窪みすぎると、実年齢以上に老けて見えたり、影が強調されてクマが再発したように感じたりします。脂肪は一度取ってしまうと元に戻すのが難しいため、将来的な加齢変化を見越して「あえて少し残す」という繊細な判断が医師に求められます。

最近では、脱脂による窪みを防ぐためにマイクロファット注入などを併用することが一般的ですが、これには追加の費用もかかります。

自分が「今」どうなりたいかだけでなく、5年後、10年後にどのような顔立ちでありたいかを医師とじっくり話し合うことが大切です。

術後のダウンタイムが比較的短く仕事や日常生活に早く復帰できる利点

経結膜脱脂の最大の魅力は、その回復スピードの早さにあります。裏ハムラ法のように広範囲な剥離を行わないため、術後の腫れや内出血の程度は非常に軽いです。

多くの場合は数日から1週間程度で不自然さがなくなり、眼鏡やメイクで十分に隠せるようになります。週末に手術を受けて、月曜日から通常通り出勤するというスケジュールも、脱脂であれば現実的です。

手術中の痛みも局所麻酔と笑気麻酔で十分にコントロールできるため、外科手術に対して強い恐怖心がある方でも、比較的受け入れやすい治療と言えるでしょう。

ただし、ダウンタイムが短いからといって術後のケアを怠ってはいけません。術後数日間は血圧が上がるような行為を控え、しっかりと冷やすことで、より早い社会復帰が可能になります。手軽さと効果のバランスが取れているのが、脱脂が選ばれ続ける理由です。

経結膜脱脂が適している人の特徴

項目適合する状態
年齢層10代後半〜30代前半の比較的若い世代
目元の状態皮膚にハリがあり、膨らみだけが目立つ
ライフスタイル長期の休みが取れず、早く仕事に戻りたい

手術時間やダウンタイムの経過を具体的にイメージして自分に合う方法を選ぶ

手術にかかる時間や術後の経過を正しく把握しておくことは、納得のいく治療を受けるために必要です。裏ハムラ法は工程が複雑な分だけ慎重な経過観察を要し、経結膜脱脂はスピーディーな回復が期待できます。それぞれの時間軸を比較して、自分のスケジュールに無理のない術式を選びましょう。

繊細な技術で脂肪を固定する裏ハムラ法の処置時間と術後の腫れの程度

裏ハムラ法の平均的な手術時間は、片目につき30分から45分、両目で1時間から1時間半程度です。脂肪を包んでいる組織を傷つけないように剥がし、適切な位置へ移動させて骨膜に縫い付けるという工程には、非常に高い集中力と時間が必要とされます。

広範囲の組織を操作するため、術後の腫れは経結膜脱脂よりも強く出ることが一般的です。特に術後2日から3日がピークとなり、目が開けにくいと感じることもあります。しかし、この時期を乗り越えれば、1週間から10日程度で急激に落ち着いていきます。

組織が完全に馴染んで仕上がりが完成するまでには、最低でも3ヶ月から半年程度の期間が必要です。焦らずに変化を見守れる心の余裕を持つことが、裏ハムラ法を成功させる秘訣です。時間をかけた分だけ、得られる満足感も長く持続するはずです。

短時間で完了する経結膜脱脂の内出血や違和感が消えるまでの目安

経結膜脱脂の手術時間は、両目合わせても20分から30分程度で終了することが大半です。ピンポイントで脂肪を除去するため、周辺組織へのダメージが少なく、術後の内出血も広範囲に広がることは稀です。

出たとしてもメイクで隠せる程度の黄味を帯びたものが中心です。術後1週間も経てば、ほとんどの人が手術を受けたことを忘れるほど日常生活に馴染んでいます。

術直後のゴロゴロとした違和感や、軽いむくみ感も数日で解消されるため、忙しい現代人にとっては非常に受けやすい時間設定と言えます。

ただし、脂肪を抜いた後の皮膚が馴染むまでには数週間かかります。その間は目元に軽い痺れや硬さを感じることがありますが、これらは時間の経過とともに必ず消失します。短期間で劇的な変化を得たい場合には、この回復の早さが大きな味方になります。

どちらの術式を選んでも共通して守るべき術後の過ごし方とケア

術式の違いに関わらず、術後3日間は「徹底的に冷やすこと」が何よりも大切です。保冷剤をタオルで包み、目元を優しく冷やすことで、血管が収縮し内出血や腫れの悪化を最小限に食い止めることができます。この初期対応が、その後のダウンタイムの長さを左右します。

また、寝る時は枕を少し高くして、頭の位置を心臓より上に保つようにしてください。頭を低くして寝ると顔に血流が集中し、翌朝のむくみがひどくなる原因になります。

激しい運動や飲酒、長風呂といった体温を上げる行為も、最低でも1週間は控えるべきです。

さらに、目を強くこすったり、マッサージをしたりすることは絶対に避けてください。特に裏ハムラ法の場合は、移動させた脂肪が新しい場所で固定される大事な時期です。外的刺激を加えると、せっかく固定した場所がズレてしまうリスクがあるため、細心の注意が必要です。

ダウンタイム中の注意点

  • 術後3日間は、できるだけ頻繁に目元をアイシングする
  • コンタクトレンズは手術後1週間程度は使用を控える
  • 寝る時は枕を高くし、顔に血液が溜まらないようにする
  • メイクはクリニックの指示に従い、術後2〜3日から開始する

納得できる費用で手術を受けるために確認しておきたい価格相場と追加料金の仕組み

美容整形の費用は、提示されている金額だけで判断すると、最終的な支払額が予想を大きく超えてしまうことがあります。

裏ハムラ法と経結膜脱脂では、その手術内容の違いから基本料金に大きな差がありますが、追加される「オプション」の内容もしっかりと精査する必要があります。

複雑な工程を含む裏ハムラ法が経結膜脱脂よりも高額に設定される背景

裏ハムラ法の価格相場は、一般的に30万円から50万円程度です。これは、単に脂肪を摘出するだけの脱脂に比べ、遥かに高度な外科的テクニックと時間が要求されるためです。

組織の剥離から再固定に至るまで、熟練の医師でも細心の注意を払う必要があるため、この価格設定は妥当と言えます。

対して経結膜脱脂は15万円から30万円程度が相場ですが、ここに「脂肪注入」を組み合わせると、総額は裏ハムラ法とほぼ変わらないか、場合によっては高くなることもあります。

目先の基本料金の安さに惹かれる前に、トータルでいくらかかるのかを必ず算出するようにしましょう。

裏ハムラ法は初期費用は高く見えますが、他の部位から脂肪を取る必要がなく、再発のリスクも低いため、長期的なコストパフォーマンスは非常に高いです。一度の手術で完璧な修正を目指すなら、決して高すぎる買い物ではないと言えるでしょう。

追加の脂肪注入が必要になった場合の総額費用のシミュレーション

経結膜脱脂において「脂肪注入なし」を選択した場合、仕上がりに満足できず、後から追加で注入処置を行うケースが散見されます。この場合、最初からセットで受けるよりも麻酔代や再手術代がかさみ、結果として割高になってしまうリスクがあります。

例えば、脱脂単体が20万円、脂肪注入が別途20万円かかる場合、合計は40万円です。カウンセリングでは「自分には本当に脂肪注入が必要なのか」を厳しく問い、もし必要であればセットでの割引がないかを確認しておくのが賢い方法です。

一方で裏ハムラ法は、自分の脂肪を活用するため追加費用が発生しにくい構造になっています。料金体系がシンプルで分かりやすく、術後に予想外の支払いに追われることが少ないのも、この術式の隠れたメリットの一つかもしれません。見積書の内訳を細かく確認しましょう。

カウンセリングで見積もりを確認する際にチェックすべき麻酔代やアフターケア

広告に表示されている「最安値」だけを見て予約をすると、カウンセリングで高額な追加項目を提示されて驚くことがあります。

チェックすべきは、麻酔代(局所、笑気、静脈麻酔)、術後のお薬代、そして何より「再手術や修正が必要になった時の保証制度」の有無です。

万が一左右差が出た場合や、期待した効果が得られなかった場合に、無料で対応してくれる保証期間があるかどうかは、クリニックの誠実さを示すバロメーターになります。これらの費用が全てコミコミで提示されているクリニックは、非常に信頼性が高いと言えます。

また、術後の経過診断にかかる再診料が無料かどうかも確認してください。ダウンタイム中は不安になることも多いため、追加料金なしでいつでも相談できる体制が整っていることは、精神的な大きな安心感に繋がります。価格だけでなく「安心」を買う視点を持ちましょう。

費用確認時の重要チェックリスト

確認項目チェック内容
基本料金の内訳麻酔代や薬代が全て含まれているか
追加オプション脂肪注入や保証制度の追加費用はないか
修正保証万が一の際の再手術は無料で行われるか

失敗や後悔を未然に防ぐために信頼できる医師を見極める判断基準

目の下のクマ治療の成否は、術式の選択以上に「どの医師に任せるか」で決まります。特に裏ハムラ法は解剖学的な深い理解が求められるため、経験の浅い医師が執刀すると、凹凸が残ったり違和感が出たりする恐れがあります。後悔しないために、プロを見分けるための基準を明確に持っておきましょう。

形成外科的な解剖学の知識が豊富な医師を見極めるためのポイント

裏ハムラ法を安全に行うには、目元の薄い皮膚の下にある筋肉、神経、血管の走り方をミリ単位で把握している必要があります。一つの目安となるのは、日本形成外科学会の専門医資格の有無です。

この資格は、厳しい訓練と膨大な症例経験を積んだ医師にのみ与えられるものです。専門医であれば、万が一トラブルが起きた際のリカバリー能力も高く、安心して身を委ねることができます。

カウンセリングでは「脂肪をどこに、どのように固定するのか」を具体的に質問してみてください。曖昧な答えではなく、図を描いたり模型を使ったりして、個々の骨格に合わせた論理的な説明をしてくれる医師は信頼に値します。

その場限りの美しさではなく、解剖学的な根拠に基づいた長期的な美しさを追求している医師を選びましょう。

また、症例写真を見せてもらう際も、術直後だけでなく、3ヶ月後や半年後の写真があるかを確認してください。裏ハムラ法は時間が経ってから真価を発揮する手術です。長期的な経過をデータとして蓄積している医師は、自分の技術に責任を持っている証拠だと言えます。

リスクや副作用について包み隠さず説明してくれる誠実な姿勢

どんなに腕の良い医師であっても、手術である以上、リスクは100%ゼロにはなりません。良いことばかりを強調し、デメリットやダウンタイムの大変さを軽視するような医師は避けるべきです。

信頼できる医師は、あなたの目元の状態を客観的に分析し、考えられる合併症についても事前にしっかりと話してくれます。「裏ハムラ法なら腫れは強いけれど、仕上がりは確実です」といったように、メリットとデメリットを天秤にかけられる情報を提供してくれることが誠実さの証です。

納得いくまで質問を重ね、それに対して面倒がらずに真摯に答えてくれるかどうかに、医師の人間性が現れます。

自分の希望が医学的に難しい場合に「それはできない」とはっきり言ってくれるかどうかも重要です。何でもできると安請け合いするよりも、限界を伝えた上で最適な着地点を一緒に探ってくれる医師こそが、真の意味でのプロフェッショナルと言えるでしょう。

症例写真を見て自分の理想とする目元の仕上がりに近いか確認する方法

クリニックが掲げる症例写真は、医師の「センス」を雄弁に物語っています。単にクマが消えているかだけでなく、涙袋が自然に残っているか、目元の印象がキツくなっていないか、そして何より「笑った時の表情が自然か」を細かくチェックしてください。

自分のなりたい目元を実現している症例が多い医師を選ぶのが確実です。できれば、自分と似たような年齢層、似たようなクマの深さの症例を探してみましょう。

術前の状態が自分に近いほど、術後のイメージが湧きやすくなります。症例数が多いだけでなく、その一つひとつの質が高いかどうかを見極めることが、失敗しない医師選びの最短ルートです。

また、SNSの評判だけでなく、実際にカウンセリングを受けた時の直感も大切にしてください。医師との相性が悪いと、術後の不安な時期に十分なサポートを受けられない可能性があります。

自分の悩みを親身に受け止めてくれると感じられる、心の通った医師を選び抜きましょう。

信頼できる医師を見極める質問リスト

  • 日本形成外科学会の専門医資格を取得しているか
  • 裏ハムラ法と経結膜脱脂の症例数はどちらが多いか
  • 術後の腫れや内出血について、具体的に何日くらいかかると説明されるか
  • 仕上がりに左右差が出た場合、どのように対応してくれるか

よくある質問

裏ハムラ法の効果は、経結膜脱脂と比較してどれくらい持続しますか?

裏ハムラ法は、ご自身の眼窩脂肪を血管がつながったままの状態で移動させるため、定着率が非常に高く、一度安定すればその効果は半永久的に持続すると考えられています。

一方、経結膜脱脂も取り除いた脂肪が再生することはありませんが、加齢とともに周囲の脂肪が新たに垂れ下がってきたり、脂肪注入した部分が痩せてきたりすることで、数年後に変化を感じる場合があります。

長期的な安定性という面では、組織の再配置を行う裏ハムラ法の方が非常に優れていると言えるでしょう。

経結膜脱脂を受けた後に、後から裏ハムラ法で修正することは可能ですか?

経結膜脱脂をすでに行っている場合、目の下の脂肪がすでに減少しているため、裏ハムラ法を後から行うことは技術的に非常に難しくなるケースが多いです。

裏ハムラ法は移動させるための材料となる脂肪が必要なため、脱脂で脂肪を捨てすぎてしまうと、移動させるものが残っていないからです。

もちろん、残っている脂肪の量によっては可能な場合もありますが、最初から裏ハムラ法を行っていれば得られたはずの滑らかさを完全に再現するのは困難なこともあります。

そのため、最初から慎重に術式を選ぶことが推奨されます。

裏ハムラ法の手術後は、具体的に何日くらい仕事を休む必要がありますか?

裏ハムラ法を受けた後の仕事復帰については、職種や周囲の目がどの程度気になるかによって変わります。

術後3日間程度は目元が強く腫れ、内出血が出ることもあるため、デスクワークであってもリモートワークにするか、完全に休暇を取るのが理想的です。

接客業など顔を常に見せる仕事の場合は、1週間から10日程度の余裕を見ておくと、腫れが引いてメイクで隠せるようになります。

コンタクトレンズは1週間ほど控える必要があるため、メガネで過ごせる準備をしておくことも忘れないでください。

経結膜脱脂による脂肪除去で、将来的に目の下が窪んでしまうリスクはありますか?

経結膜脱脂において脂肪を取りすぎてしまった場合、将来的に顔の組織が痩せてきた際に、その部分が深い窪みとなって現れるリスクは否定できません。

これを防ぐためには、単に脂肪を抜くだけでなく、脂肪注入を併用してボリュームを調整するか、脂肪を捨てずに活用する裏ハムラ法を検討する必要があります。

医師が現在の見た目だけでなく、10年後の加齢変化を見越した分量調整をしてくれるかどうかが、将来の窪みを防ぐための鍵となります。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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