クマの種類の見分け方|あなたのタイプが分かるセルフ診断チャート

鏡を見るたびに気になる目の下のクマ。実は、クマには大きく分けて「茶クマ」「青クマ」「黒クマ」の3種類があり、それぞれ原因も対処法もまったく異なります。

自分のクマがどのタイプなのかを正しく見極めないまま、合わないケアを続けてしまうと、なかなか改善しないばかりか悪化を招くこともあるでしょう。

この記事では、目の下のクマ治療に20年以上携わってきた経験をもとに、3種類のクマの見分け方とセルフ診断の方法をわかりやすく解説します。ご自身のクマのタイプを知る第一歩として、ぜひお役立てください。

目次

目の下のクマは3種類に分かれる|まず「色」で見分けよう

クマの種類は、目元に現れる色味によって茶・青・黒の3タイプに大別できます。色の違いはそのまま原因の違いを意味するため、正しい対策を選ぶうえで見分け方の知識は欠かせません。

茶色・青色・黒色で原因がまったく違う

茶クマはメラニン色素の沈着、青クマは血行不良による静脈の透過、黒クマは皮膚のたるみや脂肪突出が原因です。それぞれの発生要因が異なるため、効果的なケアや治療法も変わってきます。

たとえば、色素沈着が原因の茶クマに血行促進のマッサージをしても、根本の改善にはつながりにくいといえます。まずは「どの色に近いか」を意識して観察することが、正しい見分け方の出発点です。

混合タイプも珍しくない|2つ以上の原因が重なるケース

実際の診療では、1つのタイプだけでなく複数の原因が重なった「混合タイプ」のクマが多く見られます。ある研究では、クマのある患者さんの約78%が混合タイプだったという報告もあります。

茶クマと青クマが同時に存在していたり、青クマに加えて黒クマの陰影が重なっていたりする場合は、それぞれの原因に合わせた複合的なアプローチが必要になるでしょう。

クマの3種類と主な原因の対比

種類色の特徴主な原因
茶クマ茶色〜こげ茶メラニン色素の沈着
青クマ青紫〜暗い青血行不良・静脈の透過
黒クマ影のような暗さたるみ・脂肪突出・くぼみ

自己判断で間違えやすいポイント

照明の色や角度によってクマの見え方は大きく変わります。暖色系の照明下では茶クマが目立ちにくくなり、逆に蛍光灯の下では青クマが強調される傾向があります。

自宅でセルフチェックをする際は、できるだけ自然光が入る場所で、正面から鏡を見て確認するのが望ましいでしょう。光源の影響を受けると誤った判断につながりかねません。

茶クマの正体は色素沈着|目元をくすませる原因と見た目の特徴

茶クマは、メラニン色素が目の下の皮膚に蓄積することで生じます。紫外線や摩擦などの外的刺激によって色素が定着し、目元全体がくすんだ茶色に見えるのが特徴です。

紫外線や摩擦で沈着したメラニンが目元に残りやすい

目の下の皮膚はとても薄く、紫外線の影響を受けやすい部位です。日焼け止めを塗り忘れたり、花粉症やアレルギーで目をこする習慣があったりすると、その刺激がメラニンの過剰生成を招きます。

アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎による慢性的な炎症も、炎症後色素沈着として茶クマの原因になります。化粧品のクレンジング時にゴシゴシとこする行為も見落としがちな要因のひとつです。

茶クマ特有の見分け方|皮膚を引っ張っても色が変わらない

茶クマかどうかを判断するセルフチェック法はシンプルです。下まぶたの皮膚を指で軽く横に引っ張ってみてください。皮膚が伸びても色味がそのまま残るなら、色素沈着による茶クマの可能性が高いといえます。

これは、色素がメラニンとして皮膚の表皮や真皮に定着しているためです。引っ張ることで皮膚が薄くなっても、色素自体は移動しないので色が変化しません。

茶クマを放置すると慢性化する

茶クマは、原因となる刺激が続く限りメラニンの蓄積が進行します。年齢とともに肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)が遅くなると、沈着した色素がさらに排出されにくくなるでしょう。

早い段階で摩擦や紫外線などの原因を取り除き、適切な対策をとることが、茶クマの慢性化を防ぐうえで大切です。

茶クマの原因と対応するケアの方向性

原因具体例ケアの方向性
紫外線日焼け止め未塗布UV対策の徹底
摩擦目をこする習慣刺激の回避
炎症アレルギー・皮膚炎原疾患の治療
代謝低下加齢によるターンオーバー遅延外用薬による代謝促進

青クマは血行不良のサイン|薄い皮膚の下で透ける静脈の色

青クマは、目の下の血流が滞ることで静脈の色が皮膚を通して透けて見える状態です。色味は青紫色から暗い赤紫まで個人差がありますが、疲労や睡眠不足で悪化しやすい傾向があります。

目の下の皮膚は約0.6mmしかない

人の顔の皮膚のなかでも、目の下は特に薄い部位で、その厚さは約0.6mmほどしかありません。そのため、皮膚のすぐ下を走る毛細血管や静脈の色が外から見えやすく、血行が悪くなると青みが目立ちます。

もともと皮膚が薄い体質の方や色白の方は、血管の色が透けやすいため、青クマが出やすい傾向があるといえるでしょう。

青クマ特有の見分け方|引っ張ると色が薄くなる

青クマの簡単なセルフチェック法は、茶クマの確認と同じく「皮膚を引っ張る」方法です。ただし、結果が逆になります。下まぶたを軽く引っ張ったときに色味が薄くなれば、青クマである可能性が高いです。

皮膚が引き伸ばされることで真皮層が薄くなり、うっ血した血管がさらに目立つ場合もありますが、多くのケースでは皮膚が引っ張られることで血管の位置が変わり色が薄く見えます。

茶クマと青クマの引っ張りテスト比較

テスト結果茶クマ青クマ
皮膚を引っ張った時色が変わらない色が薄くなる
色の原因皮膚内のメラニン皮膚下の血管
日による変動比較的一定体調で変わりやすい

睡眠不足や冷えが青クマを悪化させる

青クマは、体調や生活習慣の影響を大きく受けます。睡眠不足が続くと血液循環が悪化し、目の下の静脈に脱酸素化ヘモグロビン(酸素を手放した後の赤血球に含まれる成分)が増えて、より青黒く見えるようになります。

冷え性や運動不足、長時間のデスクワークも血流を停滞させる要因です。生活習慣の見直しだけでも改善する方がいらっしゃる一方、もとから皮膚が薄い方は生活習慣の改善だけでは限界があるかもしれません。

黒クマはたるみが作る影|加齢で変わる目元の立体構造

黒クマは、皮膚や脂肪の構造的な変化によって生じる「影」です。色素の沈着でも血管の透過でもなく、目の下にできた凹凸が光を遮ることで暗く見えます。

眼窩脂肪の突出とくぼみが影を作り出す

加齢に伴い、眼球を支える靭帯や隔膜(眼窩隔膜)が弱くなると、眼球の周囲にある脂肪(眼窩脂肪)が前方に押し出されます。いわゆる「目袋」と呼ばれるふくらみが生じると、その下に影ができて暗く見えるのです。

さらに、頬の脂肪が年齢とともに下垂すると、目袋の下にくぼみ(涙袋の下の溝、ティアトラフ)が深くなり、影がいっそう強調されます。

黒クマ特有の見分け方|上を向くと目立たなくなる

黒クマかどうかを判断するには、鏡を手に持ち、顔を天井方向に向けてみてください。顔を上向きにすると目の下のたるみが重力で後方に移動し、影が減って黒っぽさが薄れます。

正面を向いたときは暗く見えるのに、上を向くと目立たなくなるなら、構造的な原因による黒クマである可能性が高いでしょう。反対に、上を向いても色が変わらない場合は茶クマや青クマが疑われます。

黒クマは若い方にも起こりうる

黒クマは加齢に伴うたるみが原因と思われがちですが、遺伝的に眼窩脂肪が多い方や骨格的に目のくぼみが深い方は、20代や30代でも黒クマが目立つ場合があります。

家族に目袋やクマが目立つ方がいる場合は、年齢にかかわらず早めに専門の医師に相談するのも選択肢のひとつです。

  • 眼窩脂肪の前方突出(目袋のふくらみ)
  • 頬の脂肪下垂によるティアトラフの深化
  • 皮膚の弾力低下による小じわ
  • 骨格的なくぼみや凹み

自宅でできるクマの種類セルフ診断チャート|鏡ひとつで今すぐ判定

ここまで解説した3種類のクマを自分で見分けるための簡単な診断法をまとめました。鏡と自然光さえあれば、どなたでもすぐに試すことができます。

準備するものは自然光と鏡だけ

セルフ診断に特別な道具は必要ありません。自然光が入る窓際に立ち、卓上ミラーやスマートフォンのインカメラで正面から目元を確認しましょう。

化粧やコンシーラーは落とした状態で行ってください。照明の色味に左右されないよう、蛍光灯やLEDライトの直下は避けるのがポイントです。

3つの簡単チェック法を順番に試す

まず、目の下の色をよく観察してください。茶色っぽい場合は茶クマ、青紫色の場合は青クマ、影のような暗さの場合は黒クマが疑われます。色だけでは判断しにくいときは、次の2つのテストを試しましょう。

1つ目は「引っ張りテスト」です。下まぶたの皮膚を指で軽く横に引っ張り、色の変化を見ます。色が変わらなければ茶クマ、薄くなれば青クマの傾向です。2つ目は「上向きテスト」で、顔を天井に向けて色味が軽減すれば黒クマの可能性が高いでしょう。

セルフ診断チャート早見表

チェック方法結果疑われるタイプ
色の観察茶色〜こげ茶茶クマ
色の観察青紫〜暗い赤紫青クマ
引っ張りテスト色が変わらない茶クマ
引っ張りテスト色が薄くなる青クマ
上向きテスト目立たなくなる黒クマ
上向きテスト変わらない茶クマ・青クマ

判断に迷ったら混合タイプを疑おう

引っ張りテストでも上向きテストでもはっきりした結果が得られない場合は、複数のタイプが重なった混合クマの可能性があります。混合タイプは自己判断が難しいため、皮膚科や形成外科で専門的な診察を受けるのが確実です。

医療機関では、ウッドランプ(紫外線を用いた専用のライト)や超音波検査といった機器を使い、クマの原因を客観的に評価することができます。

種類を間違えると悪化する|クマのタイプ別に正しいケアを選ぼう

クマの種類によって適切なケアはまったく異なります。タイプに合わないお手入れは、効果がないだけでなくクマを悪化させるリスクがあるため、正しい見分けにもとづいた対策が大切です。

茶クマにはUV対策と摩擦の回避を徹底する

茶クマのケアで最も優先すべきは、これ以上のメラニン蓄積を防ぐことです。目元にも日焼け止めをしっかり塗り、外出時にはサングラスやつばの広い帽子で紫外線を遮りましょう。

クレンジングの際は目元をこすらず、やさしく押さえるように汚れを落としてください。目をこする癖がある方は、かゆみの原因となるアレルギーを治療することも茶クマの予防につながります。

青クマには血行を促す生活習慣の見直しが効果的

青クマの方は、血行を改善する生活習慣を意識してください。十分な睡眠を確保し、適度な運動で全身の血液循環を促すことが基本です。

入浴時に湯船で体をしっかり温める、ホットタオルを目元にあてるといった方法も血流改善に役立ちます。ただし、こすったり強く押したりする刺激は色素沈着を招く恐れがあるため、力加減には注意しましょう。

黒クマはセルフケアだけでは限界がある

黒クマは構造的な問題(たるみ・脂肪突出・くぼみ)が原因のため、化粧品やマッサージだけで大幅に改善させることは難しいといえます。

軽度であればメイクで影を目立たなくすることもできますが、根本からの改善には医療的な介入が必要になるケースが大半です。

保湿やアイクリームによる日常ケアは肌のコンディションを整える意味で有効ですが、黒クマの影そのものを消すことは困難です。気になる方は、形成外科の受診を検討してみてください。

  • 茶クマ → UV対策・摩擦回避・美白外用薬
  • 青クマ → 睡眠改善・血行促進・温めケア
  • 黒クマ → 医療機関での構造的な治療を検討

クマの種類で受診先も変わる|皮膚科と形成外科どちらに行くべきか

クマの治療を相談する医療機関は、クマのタイプによって使い分けると効率的です。色素沈着が中心なら皮膚科、構造的なたるみが主因なら形成外科が適しています。

色素や血管が原因のクマは皮膚科が得意

茶クマや青クマは、皮膚そのものの問題が中心です。皮膚科では、外用薬の処方やケミカルピーリング、レーザー治療など、肌の色素や血管に働きかける治療を受けることができます。

受診先と対応しやすいクマのタイプ

受診先得意なクマの種類主な治療の方向性
皮膚科茶クマ・青クマ外用薬・レーザー・ピーリング
形成外科黒クマ脂肪除去・注入・たるみ修正
美容皮膚科混合タイプ複合的な治療を組み合わせ

たるみや脂肪が原因の黒クマは形成外科を選ぶ

黒クマの原因は眼窩脂肪の突出やたるみなど、皮膚の奥にある構造の問題です。形成外科では、余分な脂肪を除去したり、くぼみに脂肪やヒアルロン酸を補填したりする治療を行っています。

構造的な改善を行うことで影の原因そのものが取り除かれるため、メイクやセルフケアでは得られない変化を実感できるケースが多いでしょう。

混合タイプなら複数の治療を組み合わせる必要がある

混合タイプのクマは、原因ごとに異なるアプローチを組み合わせて治療を進めます。たとえば、色素沈着に対しては外用薬を使いながら、同時にたるみに対しては手術や注入治療を行うといった方法です。

複数の原因が絡み合ったクマは、ひとつの治療だけで完結しないことが多いため、総合的に診られる医療機関を選ぶことが望ましいといえます。初回の診察で「何が主な原因か」を見極めてもらうことが、治療の第一歩です。

よくある質問

目の下のクマの種類は自分で正確に見分けられますか?

引っ張りテストや上向きテストを組み合わせれば、ある程度の見分けは可能です。ただし、混合タイプのクマは複数の原因が重なっているため、自己判断だけでは難しい場合があります。

正確な診断を求める方は、皮膚科や形成外科でウッドランプ検査や超音波検査を受けることをおすすめします。専門の医師が客観的な機器を使って評価することで、より的確な治療方針が立てられるでしょう。

目の下のクマの種類によって治療期間に差はありますか?

クマの種類によって治療期間は異なります。茶クマは、外用薬やレーザー治療で数か月かけて徐々にメラニンを減らしていくため、効果を実感するまでに時間がかかるケースが多いでしょう。

青クマは生活習慣の改善で比較的短期間に変化が見られることもあります。黒クマの場合、外科的な治療を選べば1回の施術で大きな変化が得られることがありますが、ダウンタイム(回復期間)を含めた全体のスケジュールを医師と相談することが大切です。

目の下のクマが遺伝で生じることはありますか?

遺伝的な要因は、クマの発生に関与しているとされています。家族にクマが目立つ方がいる場合、目の下の皮膚が薄い、骨格的にくぼみが深いといった体質を受け継いでいる可能性があります。

ある研究では、クマのある方の約半数以上が家族歴を有していたと報告されています。遺伝的な素因がある場合でも、適切なケアや治療で見た目の改善は十分に期待できます。

目の下のクマの種類は年齢とともに変化しますか?

クマの種類は、加齢に伴って変わることがあります。若い頃は青クマだけだった方が、年齢を重ねるうちに皮膚のたるみが加わり、黒クマの要素が重なってくるのはよくあるパターンです。

紫外線を長年浴び続けることで茶クマが新たに加わる場合もあります。定期的に鏡で目元を確認し、クマの状態に変化があれば対策を見直すことが、長期的なケアには欠かせません。

目の下のクマを引っ張りテストで見分けるとき、どの程度の力で引っ張ればよいですか?

下まぶたの皮膚を人差し指の腹で軽く横方向にスライドさせる程度の力で十分です。強く引っ張る必要はありません。皮膚がわずかに伸びて色の変化を確認できれば、それ以上の力はかけないでください。

目の下の皮膚は非常にデリケートです。強い力で繰り返し引っ張ると、かえって皮膚への刺激となり色素沈着を招く恐れがあります。セルフチェックは1〜2回にとどめ、やさしく行いましょう。

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この症例の担当医・監修医

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 ポノクリニック東京 院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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