青クマを薄くするツボ押しとマッサージ|目元の血行促進のやり方

青クマの主な原因は、目元の血行不良による静脈の透け見えです。これを改善するにはホットタオルでの温め、正確なツボ押し、そして摩擦を避けたリンパマッサージを継続的に行うことが重要です。

本記事ではデリケートな目元の皮膚を傷つけずに血流を促す具体的なメソッドと、日常生活で取り入れるべき習慣を網羅的に解説します。今日からできるセルフケアで、明るく健康的な目元を取り戻しましょう。

目次

青クマの正体と血行不良が起きる原因

青クマを根本から解消するには、まず自身の目元で起きている「静脈のうっ血」という現象を正しく理解し、他のクマとの違いを明確にする必要があります。

青クマは色素沈着やたるみではなく、皮膚の下にある血液の滞りが薄い皮膚を通して青黒く透けて見えている状態です。

そのため、高価な美白美容液を塗るだけでは改善が難しく、物理的に血流を促して滞った血液を循環させることが解決への近道となります。

皮膚の薄さと静脈の透け見え

目の周りの皮膚は身体の中で最も薄い部分の一つです。その厚さは約0.5mmから0.6mm程度と言われており、これはゆで卵の薄皮程度の厚さしかありません。

これほど薄い組織の下には無数の毛細血管や静脈が張り巡らされています。健康な状態であれば血液は鮮やかな赤色をしていますが、血行が悪くなり酸素不足になった血液は暗赤色や黒っぽい色に変色します。

還元ヘモグロビンが増加したこの暗い血液が、薄い皮膚を通して透けて見えることで肌表面からは青っぽく、あるいは紫がかった色に見えるのです。これが青クマの正体です。

特に色白の方や皮膚がもともと薄い生まれつきの方は、少しの血行不良でも青クマが目立ちやすい傾向にあります。

眼精疲労と冷えによる血流停滞

現代人の青クマの最大の要因はスマートフォンやパソコンの長時間使用による眼精疲労です。

画面を凝視し続けることで、目のピントを調節する毛様体筋という筋肉が緊張し続け、凝り固まってしまいます。筋肉が硬直すると、その周囲の血管が圧迫され、スムーズな血流が阻害されます。

また、全身の冷えやストレスによる自律神経の乱れも、末梢血管を収縮させる大きな要因です。睡眠不足も同様に、交感神経が優位な状態が続くことで血管が収縮し、目元の修復機能が低下します。

結果として、目の周りに古い血液が居座り続け、頑固な青クマを形成してしまうのです。

クマの種類と特徴の違い

自分のクマが本当に「青クマ」なのかを見極めることは、対処法を誤らないために非常に重要です。

以下の表を参考に、ご自身のクマのタイプを確認してください。

クマの種類主な原因見分け方と対策の方向性
青クマ血行不良、眼精疲労、冷え、寝不足目尻を横に引っ張ると薄くなるのが特徴です。入浴やマッサージなどで血行を良くすると色が改善します。温めとツボ押しが必要です。
茶クマ色素沈着、摩擦、紫外線ダメージ、角質肥厚皮膚を引っ張っても色は変わらず、皮膚と一緒に動きます。マッサージは逆効果になるため、美白ケアやUVカット、摩擦防止が必要です。
黒クマ加齢によるたるみ、眼窩脂肪の突出、筋力低下上を向くと薄くなり、鏡を持って顔を下にむけると濃くなります。影ができている状態なので、眼輪筋トレーニングやヒアルロン酸注入などが検討されます。

マッサージが青クマに効く理由

マッサージやツボ押しが青クマに効果的である理由は、物理的な刺激によって強制的にポンプ作用を働かせることができるからです。

滞っている静脈血を心臓へ戻す手助けをし、新しい酸素をたっぷり含んだ動脈血が目元に届くよう促します。

新鮮な血液が巡ることで細胞の代謝が活性化し、肌のターンオーバーも整います。また、ツボ押しによる刺激は自律神経のバランスを整え、筋肉の緊張をほぐす副次的な効果も期待できます。

ただし、間違ったマッサージは茶クマや黒クマを誘発するリスクがあるため、後述する正しい手順を守ることが大切です。

マッサージを始める前の準備と注意点

効果的なマッサージを行うためにはいきなり肌に触れるのではなく、目元を温めて血流が良い状態を作り、摩擦を防ぐための潤滑剤を用意するという下準備が必要です。

準備を怠るとデリケートな目元の皮膚を傷つけ、色素沈着を引き起こす原因となりかねません。安全かつ効果を最大化するために、環境を整えることから始めましょう。

ホットタオルで目元を温める

マッサージの前には必ず目元を温めて血管を拡張させてください。温めるだけで血流が良くなり、青クマが一時的に薄くなることもあります。また、筋肉が緩むことで、ツボ押しやマッサージの効果が深部まで届きやすくなります。

ホットタオルは自宅で簡単に作れます。フェイスタオルを水で濡らして軽く絞り、電子レンジ(500W〜600W)で30秒から1分程度加熱します。

取り出す際は熱くなりすぎていることがあるため注意し、適温(体温より少し高い40度前後)になったら目の上に乗せます。

そのまま3分ほどリラックスし、タオルの温かさがじんわりと目の奥まで伝わるのを感じてください。このひと手間が、その後のケアの効果を大きく左右します。

摩擦を防ぐクリームやオイルの選定

目元の皮膚は非常に薄いため、乾燥した状態で指を滑らせると微細な傷がついたり角質が剥がれたりします。これが繰り返されると、防御反応としてメラニン色素が生成され、「茶クマ」という新たな悩みを生んでしまいます。

これを防ぐために、マッサージオイルや濃厚なアイクリームをたっぷりと使用することが重要です。

使用するアイテムは、滑りが良く、肌への浸透速度が遅いものが適しています。すぐに乾いてしまう化粧水や乳液だけでは不十分です。

専用のアイクリームがない場合は、ワセリンやスクワランオイル、ホホバオイルなどで代用することも可能です。指が肌の上を抵抗なく滑る程度に、普段のスキンケアよりも多めの量を塗布してください。

準備に必要なアイテムと環境

安全にケアを行うためのチェックリストを用意しました。これらが揃っているか確認してから実践に移りましょう。

  • 清潔な手と指:雑菌が目に入らないよう、必ず手洗いを行ってください。爪は短く整えておくのが理想です。
  • ホットタオル:清潔なフェイスタオルと電子レンジ、またはお湯を用意します。
  • 潤滑剤:アイクリーム、フェイスオイル、乳液(濃厚なもの)など、滑りを良くするもの。
  • 鏡:自分の指の位置が正しいか確認するために、スタンドミラーなどを見ながら行います。
  • リラックスできる環境:入浴中や入浴後など、身体全体が温まっているタイミングが効果的です。

爪の長さと力加減の確認

指先でツボを押す際、爪が長いと皮膚に食い込んで傷をつけてしまう恐れがあります。特に目頭や目のキワは敏感なため、少しの刺激が痛みやトラブルにつながります。

マッサージを行う指(主に中指と薬指)の爪は短く整えておくことを強く推奨します。

力加減については「気持ちいい」と感じる程度が上限です。「痛い」と感じるまで押すと、組織がダメージを受けたり、防御反応で筋肉が硬くなったりします。

特に目の下を撫でる動作は、皮膚が動かないくらいのフェザータッチ(羽で撫でるような優しさ)を意識してください。

目元の疲れと血行を改善するツボの位置と押し方

目元の血行を促進し、青クマを軽減するためには、「晴明」「攅竹」「糸竹空」「太陽」「四白」といった主要なツボを的確に刺激することが有効です。

ツボ押しはマッサージのように皮膚を擦るリスクが少なく、ピンポイントで深部の血流や筋肉に働きかけることができる安全性の高いケア方法です。

正確な位置を把握し、呼吸に合わせたリズムで刺激を送りましょう。

「晴明(せいめい)」で目の奥の疲れを取る

晴明は、目頭の少し内側、鼻の付け根のくぼみにあるツボです。「目が晴れやかに明るくなる」という意味を持ち、眼精疲労回復の代表的なツボとして知られています。

長時間のデスクワークやスマホ操作で目が重たいと感じるときに特におすすめです。

押し方のコツは人差し指または親指の腹を使い、鼻の骨に向かって内側へ、そして少し上方へ押し上げるようなイメージで力を加えることです。

眼球を圧迫しないよう、骨の縁を捉えるように注意してください。ズーンとした重い響きを感じる場所が正解です。

「攅竹(さんちく)」でまぶたの重みを解消

攅竹は、眉頭(眉毛の内側の端)にある、触れると少し凹んでいる部分です。ここには三叉神経が通っており、刺激することで目の周りの血液循環が良くなり、まぶたのむくみや重みが取れやすくなります。

親指の腹を眉頭の下の骨のくぼみに当て、骨を持ち上げるように上に向かって押します。机に肘をついて頭の重みを親指に乗せるようにすると、無駄な力を入れずに深部まで刺激できます。デスクワークの合間にも押しやすいツボです。

「太陽(たいよう)」と「四白(しはく)」で全体循環

太陽は、こめかみの少し手前、眉尻と目尻の中間地点から指一本分ほど外側のくぼみにあります。側頭筋の緊張をほぐし、顔全体の血行を促します。人差し指と中指で円を描くように優しく揉みほぐします。

四白は、瞳孔(黒目)の真下で、目の下の骨の縁から指一本分ほど下がったところにある小さなくぼみです。目の下のクマに直接アプローチできる重要なツボです。

四白は非常にデリケートな場所なので、人差し指の腹で垂直に、優しく押してください。強く押しすぎると神経に触れて痺れを感じることがあるため、慎重に行いましょう。

主要なツボ一覧と押し方のポイント

それぞれのツボの正確な位置と、期待できる効果を整理しました。鏡を見ながら正しい位置を探してみてください。

ツボの名前位置の詳細押し方とポイント
晴明(せいめい)目頭の内側、鼻の付け根のくぼみ親指と人差し指でつまむように、あるいは片指で鼻の骨に向かって押す。眼球を押さないよう注意。
攅竹(さんちく)眉頭の凹んだ部分親指を下から骨の縁に引っかけ、上に向かって持ち上げるように3〜5秒押す。
魚腰(ぎょよう)眉毛の真ん中、黒目の直上あたり眉のラインに沿って、人差し指の腹で優しく押す。まぶたのたるみ予防にも良い。
糸竹空(しちくくう)眉尻の外側のくぼみ人差し指で優しく押す。目尻の小じわ対策としても知られる。
太陽(たいよう)眉尻と目尻の中間から外側のこめかみ付近のくぼみ指の腹でゆっくりと円を描くように押し回す。頭痛があるときにも有効。
四白(しはく)黒目の真下、骨の縁から少し下がったくぼみ中指の腹で垂直に優しく押す。顔のむくみ解消にもつながる。

青クマ撃退!基本の目元マッサージ手順

ツボ押しで血流のスイッチを入れた後は、リンパの流れに沿って老廃物を流すマッサージを行います。

ここでの最大のポイントは「皮膚を動かさないこと」です。皮膚の表面を擦るのではなく、クリームの滑りを利用して撫でる、あるいは深部の筋肉だけを意識して動かすようにしてください。

正しい手順で行えば、一度のケアでも目元がスッキリと明るくなるのを感じられるはずです。

目の下のドレナージュ(排出)テクニック

目の下に溜まった静脈血と余分な水分を目頭から目尻、そしてこめかみへと流していきます。使用するのは、力が入りにくい「薬指」です。人差し指は力が入りやすく、無意識に皮膚を引っ張ってしまうため避けましょう。

まず、たっぷりとクリームを塗った状態で薬指を目頭の下に置きます。そこから涙袋の下のライン(骨の縁あたり)を通って、目尻に向かって優しく滑らせます。

目尻まで到達したら、そのままこめかみ(太陽のツボ)まで流し、最後に耳の前に向かってリンパを落とします。

これを片目につき3回から5回程度、非常にゆっくりとしたテンポで行います。

上まぶたと眉周りの血流促進

上まぶたの血行不良も、目全体の暗い印象に繋がります。眉頭の下から眉尻に向かって、骨の縁に沿って指を滑らせます。このときも薬指を使いましょう。

また、眉毛をつまむマッサージも効果的です。親指と人差し指で眉毛を上下から挟み、眉頭から眉尻に向かって少しずつ位置をずらしながら、軽く揉みほぐしていきます。

眉毛の周りには筋肉(皺眉筋や眼輪筋)があり、ここが凝り固まっていると目が開きにくくなります。ほぐすことで目がパッチリとし、光が入りやすくなることでクマも目立ちにくくなります。

仕上げのリンパ流し

目元のマッサージだけで終わらせず、最後に顔全体から首筋にかけてのリンパを流すことで効果が持続します。

こめかみに集めた老廃物を耳の前(耳下腺リンパ節)へ運び、そこから首筋を通って鎖骨のくぼみ(鎖骨下リンパ節)へと流し込みます。

手のひら全体や指の側面を使って、首筋を上から下へと優しく撫で下ろします。鎖骨周辺も軽く押したりさすったりして、出口を広げてあげましょう。

ここまで行うことで顔全体の循環サイクルが整い、青クマの再発を防ぐことができます。

ステップ別マッサージのやり方まとめ

一連の流れをスムーズに行えるよう、手順を整理しました。お風呂上がりやスキンケアの時に、この順番で実践してください。

ステップ動作の内容注意点と意識すること
STEP 1クリーム塗布・ツボ押し
アイクリームをたっぷりと塗り、前述の「晴明」「攅竹」「四白」などのツボを軽く押して刺激を与える
肌への摩擦をゼロにするため、クリームは惜しまず使う。呼吸を止めずにリラックスする。
STEP 2目の下のやさしいスライド
薬指を使い目頭から目尻へ、涙袋の下を通って優しく滑らせる
皮膚がヨレない程度の「フェザータッチ」で。力加減は5g〜10g程度のイメージ。
STEP 3目の上のアーチスライド
目頭の上(眉の下)から目尻へ、骨のアーチに沿って薬指を滑らせる
眼球を上から圧迫しないように注意。骨の縁をなぞる感覚で行う。
STEP 4こめかみプッシュ
目尻まで指が来たらそのままこめかみ(太陽)まで流し、グッと軽く押して静止する
老廃物を一度ここに集めるイメージ。気持ち良い強さで3秒キープ。
STEP 5耳前〜鎖骨への排水
こめかみから耳の前を通り、首の側面を伝って鎖骨まで撫で下ろす。
最後にしっかりと鎖骨リンパ節へ流し込むことで、顔のむくみも取れる。

頭皮と首からのアプローチで相乗効果を狙う

目元のケアをしているのに青クマがなかなか消えない場合、原因は「頭皮」や「首・肩」の凝りにあることが多くあります。

顔の皮膚と頭皮は一枚の皮で繋がっており、血管も連続しています。特に側頭部や後頭部の筋肉が緊張していると、顔への血流が悪化し、まぶたが下がったり目の下が暗くなったりします。

目元局所だけでなく、広い視野で血行促進を図りましょう。

側頭筋マッサージで目をパッチリさせる

耳の上にある大きな筋肉「側頭筋」は、あごを動かすときや歯を食いしばるときに使われる筋肉ですが、目の神経とも密接に関わっています。ここが硬くなると目尻が下がり、目元の血流が停滞します。

手のひらの手根(手首に近い膨らんだ部分)をこめかみから耳の上あたりに押し当て、円を描くようにグリグリとほぐします。

また、指を熊手のように立てて、生え際から頭頂部に向かって頭皮を引き上げるようにマッサージするのも有効です。側頭筋がほぐれると目が開きやすくなり、視界が明るくなるのを実感できるでしょう。

胸鎖乳突筋をほぐして血流の通り道を確保

首の横にある太い筋肉「胸鎖乳突筋」は頭を支え、首を回す役割を持っています。

スマホ首(ストレートネック)の人はここが常に緊張状態で、頭部への血流が阻害されています。目に行く血液もここを通るため、首コリの解消は青クマ対策に不可欠です。

顔を少し横に向けた時に浮き出る太い筋を、親指と人差し指で軽くつまみ、上から下へと優しく揉みほぐします。強くつまむと痛いので、優しく揺らす程度で十分です。

軽くほぐすことで首が温まり、顔色がワントーン明るくなる効果が期待できます。

簡単セルフチェックと対策

自分の頭や首がどれくらい凝っているかを知るためのチェックポイントと、それぞれの部位に対するケア方法です。

  • 頭皮の硬さチェック:両手で頭皮を掴んで動かしてみてください。頭皮が全く動かない、あるいは動かすと痛い場合は血行不良のサインです。入浴中のシャンプー時に頭皮マッサージを取り入れましょう。
  • 食いしばりチェック:日中、無意識に奥歯を噛み締めていませんか?また、朝起きた時に顎が疲れていませんか?これは側頭筋の凝りに直結します。気づいたら口を半開きにして力を抜く習慣をつけましょう。
  • 首の可動域チェック:天井を見上げた時、首の後ろに痛みや詰まりを感じませんか?首の筋肉が短縮しています。デスクワーク中は1時間に1回、首をゆっくり回すストレッチを行ってください。
  • 耳の硬さチェック:耳を掴んで回したり、折りたたんだりした時に痛みがありますか?耳周りの血行不良は目の疲れとリンクしています。耳を引っ張る「耳ヨガ」も目元の温めに有効です。

青クマを再発させない生活習慣と食事

マッサージやツボ押しは、あくまで「今の滞り」を解消する対症療法的な側面があります。

青クマができにくい体質を作るためには日々の生活習慣を見直し、内側から血管を強くし、血流を維持する努力が必要です。特に睡眠、食事、そしてデジタルデバイスとの付き合い方が、目元の明るさを左右します。

良質な睡眠と寝姿勢の工夫

睡眠不足は青クマの最大の敵ですが、単に時間を長くすれば良いわけではありません。「質」が重要です。

成長ホルモンが分泌される深い眠りを確保するために、寝る90分前の入浴や、就寝前のスマホ断ちを心がけましょう。

また、枕の高さも関係しています。枕が低すぎると頭部に血液や水分が溜まりやすくなり、翌朝の顔のむくみやクマの原因になります。逆に高すぎると首のシワや気道の圧迫に繋がります。

首のカーブに合った適切な高さの枕を選び、仰向けで寝ることが、顔への負担を最小限にする秘訣です。

鉄分とビタミンEでインナーケア

栄養不足、特に鉄欠乏性貧血は青クマを悪化させます。血液中のヘモグロビンが不足すると酸素運搬能力が落ち、代償として血管を拡張させたり、血液の色が悪くなったりします。

鉄分(ヘム鉄)を多く含む赤身の肉や魚、レバーなどを積極的に摂取しましょう。

また、「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEは、末梢血管を広げて血行を促進する作用があります。アーモンドなどのナッツ類、アボカド、うなぎなどに多く含まれています。

これらをビタミンC(鉄やビタミンEの吸収・働きを助ける)と一緒に摂ることで、相乗効果が期待できます。

青クマ対策におすすめの栄養素と食材

毎日の食事に少し意識して取り入れるだけで、目元の印象が変わってきます。サプリメントに頼りすぎず、できるだけ食材から摂取することを目指しましょう。

栄養素主な働き多く含む食材
鉄分(ヘム鉄)酸素を全身に運ぶヘモグロビンの材料となり、貧血を防ぐ。顔色の悪さを改善する。レバー、赤身肉(ヒレ肉など)、カツオ、マグロ、アサリ
ビタミンE末梢血管を拡張し、血行を促進する。抗酸化作用により細胞の老化を防ぐ。アーモンド、ヘーゼルナッツ、アボカド、カボチャ、うなぎ
ビタミンC鉄分の吸収率を高める。コラーゲンの生成を助け、皮膚の厚みや弾力を維持する。パプリカ、ブロッコリー、キウイ、イチゴ、柑橘類
アントシアニン網膜にあるロドプシンの再合成を助け、眼精疲労を軽減する。ブルーベリー、ビルベリー、カシス、黒豆、ナス
タンパク質皮膚や筋肉、血管を作る基礎となる栄養素。不足すると皮膚が痩せて血管が透けやすくなる。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品

デジタルデトックスの重要性

現代生活において、目を使わないことは不可能に近いですが、酷使しすぎない工夫は必要です。ブルーライトは目の奥の筋肉を緊張させるだけでなく、交感神経を刺激して血管を収縮させます。

1時間の作業につき10分は遠くを見るなどして目を休める、寝る1時間前はスマホを見ない、といったルールを設けましょう。

また、ホットアイマスクを使って強制的に視界を遮断し、温める時間を1日の終わりに設けることも、物理的かつ精神的なリセットになります。

やってはいけない!逆効果になるNG行動

良かれと思って行っているケアが、実は青クマを悪化させていたり、別の種類のクマを引き起こしていたりすることがあります。特に目元の皮膚は再生能力に限界があるため、一度ダメージを受けると回復に時間がかかります。

以下のNG行動をしていないか、日々のケアを振り返ってみましょう。

強い力での摩擦とグリグリ押し

最も避けるべきは「摩擦」です。クレンジングや洗顔、そしてマッサージの際に皮膚が動くほど強く擦っていませんか?

摩擦による刺激は皮膚の防衛本能を呼び覚まし、メラニン色素を過剰に生成させます。これが色素沈着(茶クマ)となり、青クマの上に重なってさらに目元を暗く見せてしまいます。

また、ツボ押しの際に眼球そのものを圧迫したり、骨の上をゴリゴリと強くこすったりするのも危険です。眼球への圧力は緑内障などのリスクを高める可能性があり、骨膜への過度な刺激は炎症を引き起こすことがあります。

「痛気持ちいい」の範囲を超えないよう自制が必要です。

皮膚を引っ張るストレッチ

「アッカンベー」のように目の下を強く引っ張る動作や、マッサージの際に皮膚を横に伸ばすような動きは、皮膚のたるみ(黒クマ)の原因になります。

皮膚内部のコラーゲン繊維やエラスチン繊維が断裂し、皮膚が伸びて戻らなくなってしまうためです。

一度伸びてしまった皮膚や、突出してしまった眼窩脂肪をセルフケアで元に戻すことは非常に困難です。将来のたるみを予防するためにも、皮膚は「伸ばさない」「引っ張らない」を鉄則としてください。

間違いケアと正しいアプローチの対比

自己流のケアで陥りやすい失敗例をまとめました。これらを避けるだけで、目元の老化リスクを大幅に減らすことができます。

NG行動(やってはいけない)引き起こされるリスク正しいアプローチ
力が強すぎるマッサージ皮膚の炎症、色素沈着(茶クマ)、内出血指の重みだけで滑らせる、またはツボを垂直に押して離す
オイルやクリーム無しでのケア摩擦による角質肥厚、小じわの発生指が滑るくらいたっぷりの潤滑剤を使用する
長時間やりすぎる皮膚疲労、赤み、接触性皮膚炎1回3分程度、朝晩の2回までに留める
皮膚を横に引っ張る皮膚のたるみ(黒クマ)、シワの定着皮膚を固定して筋肉だけ動かすか、撫でるだけに留める
眼球の上から強く押す眼圧上昇、網膜剥離のリスク、眼球へのダメージ眼球には触れず、骨の縁(アイホール)に沿って押す

よくある質問

マッサージは毎日行っても大丈夫ですか?

はい、毎日行うことを推奨します。青クマは血行不良が原因であるため、血流が滞るとすぐに再発してしまいます。日々の習慣としてマッサージを継続することで、徐々に血行が良い状態が定着していきます。

ただし、皮膚に赤みが出たり、痛みを感じたりする場合は直ちに中止し、肌の状態が回復するまで休んでください。やりすぎよりも「毎日少しずつ」が成功の鍵です。

美顔ローラーを目元に使っても良いですか?

目元専用の小さなローラーであれば使用可能ですが、力加減には細心の注意が必要です。

一般的な顔用やボディ用のローラーは目元の薄い皮膚に対して刺激が強すぎたり、サイズが合わずに皮膚を挟んでしまったりするリスクがあります。

もし使用する場合は決して強く押し付けず、肌の上を転がす重みだけで優しく扱ってください。基本的には、力加減を調整しやすい自分の指でのケアをおすすめします。

ホットタオルとお風呂、どちらが効果的ですか?

どちらも効果的ですが、組み合わせるのがベストです。

入浴中は全身の血行が良くなっているため、そのタイミングでマッサージを行うと効果が高まります。一方、朝のメイク前やデスクワークの合間など、すぐに入浴できない時はホットタオルが非常に役立ちます。

ライフスタイルに合わせて使い分ける、あるいは夜は入浴、朝はホットタオルと使い分けるのが良いでしょう。

コンシーラーで隠すと悪化しますか?

コンシーラーそのものが青クマを悪化させることはありませんが、落とす際のクレンジングによる摩擦が悪化の原因になることがあります。

カバー力の高いコンシーラーは落としにくいため、ゴシゴシと擦ってしまいがちです。専用のリムーバーを使い、馴染ませてから優しく拭き取るなど、オフする時の肌への負担を最小限にするよう心がけてください。

また、保湿成分が含まれたコンシーラーを選ぶことで、日中の乾燥を防ぐことができます。

どのくらいの期間で効果が出ますか?

個人差やクマの程度によりますが、マッサージ直後から「目が軽くなった」「少し明るくなった」と感じる方は多いです。

しかし、定着して青クマが気にならなくなるまでには、ターンオーバーの周期(約28日〜40日)や体質改善の期間を含め、最低でも1ヶ月から3ヶ月程度の継続が必要です。

即効性を求めすぎず、体調管理の一環として長く続けることが大切です。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

日本美容外科学会認定専門医

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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