構造(層)から考えるクマ治療設計

クマ治療は「色の種類」ではなく、影の原因(=どの層が主因か)で設計します。
脱脂/裏ハムラ/裏ミッド/PRPFを、適応と限界まで“目的別”に整理します。

監修:芝 容平(ポノクリニック東京 院長)|院長紹介|最終更新:2026年2月4日

このページの役割

総合ガイドが「原因の全体像を理解するページ」なら、このページは「診察室での治療設計の順番」を共有するページです。
同じ“クマ”に見えても、主因の層(浅層/中間層/深層)や、皮膚の質の関与で、選ぶべき治療は変わります。
結論:治療名で決め打ちせず、まず“主因の軸”を合わせてから、最小限の介入を設計します。

治療設計の出発点:色ではなく「影の原因(層)」を見立てる

黒クマ・青クマといった分類は、状態を“言い表す”には便利です。
ただし治療選びにおいて重要なのは、ラベルではなく 「影がどこで生まれているか」 です。

当院ではまず、次の4つを分けて考えます。

結論:同じ“クマ”でも、主因が違えば必要な設計が違う。

  • 位置(構造):浅層/中間層/深層のどこが主因か
  • 質(皮膚):透け・小ジワ・ハリなどが主役か
  • 重なり:影+透け+膨らみが同時に起きていないか
  • 到達点:どこまで自然さを残し、どこまで改善を狙うか(期待値の設計)

当院の治療設計:5つの原則

当院が一貫して大切にしているのは、「たくさんやる」ではなく “ズレない設計” です。

結論:最小限の介入で、最も自然に見えるゴールへ。

  • 触る層を絞る:必要な層にだけ、必要な量だけ
  • 順序を守る:表面(皮膚)の治療を急がず、まず内部の条件を整える
  • 単独で決め打ちしない:重なりを前提に、主因→副因の順に組み立てる
  • “足す”より先に“整える”:凹み・膨らみを量だけで解決しない
  • 期待値を設計する:写真映えより「日常で自然」を基準にする

この5つは、どの治療を選ぶか以前に、選び方そのもののルールです。

診察で行う「治療設計」の順番

診察では、いきなり治療名を提示するのではなく、判断の順番を固定しています。
(当日の決断を急がせる意図はありません)

STEP

見え方の主役を分ける

まず「影(段差)/透け(青っぽさ)/ふくらみ/小ジワ」を混ぜずに分解します。
主役が違うと、見る所見も、提案の方向も変わります。

STEP

主因の層を決める(浅層/中間層/深層)

次に「どの層が主因か」を最優先で合わせます。
同じ影に見えても、浅層の段差/中間層の連続性/深層の重心で、治療設計は別物になります。

STEP

適応と限界を先に共有する

できることだけでなく「できないこと/残り得ること」も先に言語化します。
ここが曖昧だと、期待値がズレて満足度が不安定になります。

STEP

生活条件で最適解を比較する(DT/リスク/費用)

改善幅だけで決めず、予定・許容できるダウンタイム・リスクの重みで最適化します。
医学的に正しいだけでなく、あなたの条件で無理のない選択肢を並べます。

STEP

計画として合意する(当日即決は不要)

当院は当日の決断を前提にしません。
必要なら段階設計(今回はここまで/次回以降)も含め、無理のない計画として整理します。

目的別:各治療の「役割」と「限界」を一言で

ここでは詳細説明ではなく、役割の地図だけを置きます(詳細は各ページへ)。

  • 脱脂(経結膜)|主に「量」:合う条件では有効。 合わない脱脂は影を強めることがあります。
  • 裏ハムラ|主に「浅層」:境界の段差をなだらかにする設計。
  • PONO式裏ハムラ|「浅層+中間層」:影の“広がり方”まで調整する設計。
  • 裏ミッドフェイスリフト|主に「深層(骨膜下)」:必要な場合に土台(重心)から整える選択肢。
  • PRPF(皮膚の質)|主に「質」:透け・小ジワ・ハリを別軸で整える。(回数・適応は評価が必要)

よくあるズレと、当院が避ける設計

ここは他院批判のためではなく、ズレの起き方を理解するための章です。

「量」だけを触って、影の起点が残る

膨らみに見えても、主因が“位置”の場合があります。
このとき量だけを減らすと、影の起点が残ったり、別の凹み感が出たりすることがあります。

表面を先に整えて、内部の条件が追いつかない

皮膚側の処理は、ときに必要です。
ただし当院では原則として、内部の条件を整えたうえで、それでも必要な場合に限って検討します。

「治療名」で比較して、適応が置き去りになる

同じ治療名でも、狙う層・設計・到達点が違えば結果も変わります。
当院は “治療名の比較” ではなく、あなたの条件に対する適応と限界を先に揃えます。

カウンセリングで確認すべき質問(最小セット)

迷ったときは、広告表現より 質問への答え のほうが判断材料になります。
(詳しい整理は別ページでまとめています)

結論:この3つが自然に説明できるかを見てください。

  • Q1:私のクマの原因は「どの層」ですか?(根拠はどこですか?)
  • Q2:その治療で「できること/できないこと」は何ですか?(残り得る点は?)
  • Q3:代替案は何ですか?それぞれのダウンタイム・リスク・費用は?

答えが一貫していて、押しつけがましくなく、こちらの不安を正面から扱ってくれるか。
最終的には、その感覚や相性が大切だと考えています。

※すでに脱脂/裏ハムラなど『術後の違和感(凹み・段差・左右差・ふくらみ残り等)がある方は、まず〔他院修正・再手術相談〕「影/ボリューム/質」』のどれが主因かを整理してください。

次に読む(迷ったらこの順で)

注意事項

※診断・適応の判断は診察で行います。効果・ダウンタイム・リスクには個人差があります。
※本ページは一般的な情報提供であり、特定の治療結果を保証するものではありません。
※既往歴・内服・体質により、提案内容は変わることがあります。