青クマには冷やす?温める?ホットアイマスクの効果的な使い方

鏡を見るたびに気になる目の下の青クマ。「疲れて見える」「実年齢より老けて見える」といった悩みを抱えている方は少なくありません。

結論から申し上げますと、青クマの原因の多くは血行不良にあるため、冷やすのではなく「温める」ケアが正解です。

特にホットアイマスクを用いた継続的なケアは目元の血流を促し、明るい印象を取り戻すための強力な味方となります。

本記事では、なぜ温めることが重要なのかという根拠から、ホットアイマスクの正しい選び方、効果を最大化する具体的な使用手順までを網羅的に解説します。

今日から始められるケアで、生き生きとした目元を取り戻しましょう。

目次

青クマの正体とは?まずは自分のクマタイプを正しく識別する

目の下のクマには種類があり、対処法を誤ると逆効果になることもあるため、まずはご自身のクマが「青クマ」であることを確実に特定することが重要です。

青クマは、主に目の周りの毛細血管の血流が滞り、酸素不足になった血液が薄い皮膚を通して青黒く透けて見えている状態を指します。

皮膚を優しく横に引っ張った際にクマの色が薄くなったり場所が移動したりする場合は青クマである可能性が高いといえます。

ここではクマの種類と見分け方、そしてなぜ青クマが発生するのかについて詳しく解説します。

血行不良が引き起こす目元のサイン

青クマの最大の要因は目の周りの血行不良です。目の下の皮膚は人体の中で最も薄い部分の一つであり、卵の薄皮程度の厚さしかありません。そのため、皮膚の下にある筋肉や血管の色が非常に透けやすい構造になっています。

健康な状態であれば血液は鮮やかな赤色をしていますが、血流が滞ると血液中の酸素が不足し、黒ずんだ赤色や青っぽい色に変化します。これがいわゆる還元ヘモグロビンが増加した状態です。

現代人はスマートフォンやパソコンの長時間使用により、瞬きの回数が減り、目の周りの筋肉(眼輪筋)が凝り固まっている傾向にあります。筋肉が動かないことでポンプ機能が低下し、汚れた血液が目の下に停滞してしまうのです。

また、睡眠不足や運動不足、冷え性、ストレスなども全身の血行を悪化させるため、結果として最も皮膚の薄い目の下に青クマとして症状が現れます。

つまり、青クマは「目元だけの問題」ではなく、全身の血の巡りが滞っているサインとしても捉えることができます。

3種類のクマの違いとセルフチェック法

クマ対策を行う上で最も重要なのは、自分がどのタイプのクマであるかを正確に把握することです。一般的にクマは「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3種類に大別されます。

これらは原因が全く異なるため、アプローチ方法も異なります。誤ったケア、例えば色素沈着が原因の茶クマに対してマッサージを行ってしまうと、摩擦によって症状が悪化する恐れがあります。

青クマかどうかを見極めるための簡単な方法は、鏡を見ながら目尻を優しく横に引っ張ってみることです。

皮膚と共にクマが動かず、色も変わらない場合は「黒クマ(たるみ)」、皮膚と一緒に動くが色は変わらない場合は「茶クマ(色素沈着)」、そして色が薄くなるようであれば「青クマ(血行不良)」と判断できます。

複数の要素が混ざり合っている混合タイプの方もいますが、色が変化する要素があれば、温めるケアは有効に働きます。

青クマ特有の見え方と印象への影響

青クマがあることで、顔全体の印象は大きく損なわれます。単に暗く見えるだけでなく、不健康、疲労困憊、寝不足といったネガティブなイメージを周囲に与えてしまいがちです。

特に青色は寒色系であるため、顔色が悪く見え、血の通っていない冷たい印象を与えてしまうこともあります。

また、コンシーラーで隠そうとしても、青みは肌色(黄色やオレンジ)の補色関係にあるため、厚塗りをしないと隠れにくいという厄介な性質があります。

厚塗りは小じわを目立たせ、さらに老けた印象を招くという悪循環に陥りやすいため、メイクで隠すことよりも、根本的な血行改善によって素肌の色味を整えることが、美しく健康的な目元への近道となります。

主なクマの種類と特徴的な見分け方

クマの種類主な原因見分け方の特徴
青クマ血行不良、冷え、眼精疲労皮膚を引っ張ると薄くなる、日によって濃さが変わる
茶クマ色素沈着、摩擦、紫外線皮膚を引っ張ると一緒に動く、色は変わらない
黒クマたるみ、加齢、脂肪の突出上を向くと薄くなる、影ができている

温めるのか冷やすのか?青クマ対策の正解と理由

青クマに対しては「温める」ことが基本的な正解であり、慢性的な青クマを冷やすことは症状を悪化させる原因となります。冷やすという行為は血管を収縮させ、血流を制限するための処置です。

青クマは既に血流が滞っている状態ですので、そこへさらに冷却を行うと血行不良が加速し、青みがより濃く見えてしまう結果を招きます。

ここでは温めることの重要性と、例外的に冷やしても良いケースについて詳しく解説します。

血管拡張を促す「温めケア」の優位性

温めることの最大の目的は、血管を拡張させて血流量を増やすことにあります。熱刺激を与えることで自律神経の働きにより血管が広がり、滞っていた血液がスムーズに流れ始めます。

これにより、酸素を多く含んだ鮮やかな赤い血液が循環するようになり、皮膚を通して見える色味が青黒い色から健康的なピンク色へと変化していきます。

また、温めることは筋肉の緊張をほぐす効果も持っています。眼精疲労によって凝り固まった眼輪筋が熱によって柔軟性を取り戻せば筋肉自体が持つポンプ機能が回復し、老廃物の排出もスムーズになります。

このように、温めるケアは青クマの根本原因である「滞り」を解消するための理にかなったアプローチ方法なのです。

冷やすケアが逆効果になるリスク

朝起きた時に目が腫れぼったいからといって氷水や冷えたタオルで目元を急激に冷やす方がいますが、青クマがある場合は注意が必要です。

確かに冷却は一時的に血管を縮め、炎症を抑える効果がありますが、冷やしすぎると血流が阻害され、リバウンドで血管が拡張した際にさらに鬱血(うっけつ)がひどくなる可能性があります。

特に、慢性的な冷え性の方や、デスクワークで目を酷使している方が目元を冷やすと、回復に必要な酸素や栄養素が届かなくなり、目の疲れが取れにくくなるだけでなく、肌のターンオーバーの乱れにもつながります。

基本的に、痛みや強い炎症がない限り、青クマに対して積極的な冷却を行うメリットは少ないと理解しておきましょう。

例外的に冷やす必要があるケースとは

ただし、全てのケースにおいて冷却がNGというわけではありません。

例えば、大泣きした後のひどい腫れや、アレルギーなどで目元が熱を持って赤く腫れている場合、あるいは打撲などの外傷による内出血の場合は、炎症を抑えるために一時的に冷やすことが推奨されます。

このような場合でも長時間冷やし続けるのではなく、炎症が治まった段階で徐々に温めるケアに切り替えるなど、状況に応じた柔軟な対応が必要です。

青クマのケアに関しては、「基本は温め、炎症がある時だけ冷やす」という原則を覚えておくことで、迷わずに正しいケアを選択できるようになります。

温めるべき状態と冷やすべき状態の判断基準

判断要素温めるケアが適している場合冷やすケアが適している場合
症状青黒いクマ、眼精疲労、ドライアイまぶたの腫れ、充血、目のかゆみ
目的血行促進、筋肉の弛緩、リラックス炎症抑制、腫れを引かせる、止血
タイミング就寝前、仕事の休憩中、入浴後起床時のむくみ、泣いた直後、外傷直後

ホットアイマスクが青クマ改善に果たす具体的な役割

ホットアイマスクは単に目元を温めるだけでなく、自律神経のバランスを整えたり、目元の保湿を行ったりと、青クマ改善に対して多角的なアプローチを行います。

蒸気を含む熱は乾いた熱に比べて深部まで伝わりやすく、効率的に眼輪筋や血管に作用します。手軽でありながら、エステサロンで行うようなケアを自宅で再現できるのがホットアイマスクの強みです。

ここではその具体的な効果について深掘りします。

深部体温へのアプローチと血流改善

ホットアイマスク、特に蒸気が出るタイプのものは皮膚表面だけでなく皮下組織の奥深くまで熱を伝える能力に長けています。

水分を含んだ熱(湿熱)は、カイロのような乾いた熱(乾熱)よりも熱伝導率が高く、短時間で効率的に目元の温度を上昇させます。

目元の温度が上がると血管内皮細胞から一酸化窒素などが放出され、血管が拡張します。

これにより、毛細血管の隅々まで血液が行き渡るようになり、青クマの原因である還元ヘモグロビンが流され、酸素リッチな血液と入れ替わります。

継続的に使用することで血管自体のしなやかさも保たれ、血行不良になりにくい土台を作ることができます。

副交感神経を優位にし睡眠の質を高める

目元には自律神経のスイッチとも言えるセンサーが集まっています。心地よい温かさを感じることで緊張状態にある交感神経が鎮まり、リラックスを司る副交感神経が優位になります。

青クマの背景には睡眠不足があることが多いため、質の高い睡眠を確保することは直接的な解決策となります。

就寝前にホットアイマスクを使用することで、体は自然と「お休みモード」へと切り替わります。深い睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、肌の修復や疲労回復を加速させるため、翌朝の目元のコンディションが劇的に向上します。

ストレスフルな生活を送る現代人にとって、このリラックス効果は物理的な血行促進と同じくらい重要な意味を持ちます。

マイボーム腺の詰まり解消とドライアイ対策

意外と知られていないのが、ホットアイマスクによるドライアイ改善効果と青クマの関係です。まぶたの縁にはマイボーム腺という脂質を分泌する器官があり、ここが詰まると涙が蒸発しやすくなり、目が乾燥します。

乾燥した目は摩擦による負担が増え、瞬きの回数が不自然になったり、無理な力が入ったりして眼精疲労を招き、結果として青クマを悪化させます。

ホットアイマスクで温めることで固まったマイボーム腺の脂が溶け出し、良質な油分が目の表面を覆うようになります。

目が潤うことで眼輪筋への負担が減り、自然な瞬きができるようになるため、筋肉のポンプ作用が正常化し、血行改善へとつながります。

ホットアイマスクがもたらす複合的なメリット

  • 血管拡張作用により、滞った静脈血を流し青みを軽減する
  • 眼輪筋の緊張をほぐし、筋肉のポンプ機能を回復させる
  • 副交感神経を活性化させ、質の高い睡眠へ誘導する
  • マイボーム腺の脂を溶かし、ドライアイによる眼精疲労を防ぐ
  • スキンケア成分の浸透を助け、目元のハリを向上させる

失敗しないホットアイマスクの選び方と種類の比較

現在、市場には様々なタイプのホットアイマスクが出回っており、ライフスタイルや使用頻度に合わせて適切なものを選ぶことが、継続的なケアの鍵となります。

使い捨てタイプ、電子レンジ加熱タイプ、電気(USB)タイプにはそれぞれメリットとデメリットが存在します。

ご自身の生活リズムの中で無理なく使い続けられるものを選ぶことで、青クマ改善の効果を確実に積み重ねていくことができます。

手軽さと衛生面で選ぶ「使い捨てタイプ」

個包装を開けるだけで発熱が始まる使い捨てタイプは場所を選ばずに使える利便性が最大の魅力です。出張先や移動中の新幹線、オフィスの休憩時間など、電源や電子レンジがない環境でも即座にケアが可能です。

また、毎回新しいものを使用するため衛生的であり、目元の皮膚が敏感な方でも安心して使用できます。多くの製品でラベンダーやゆずなどの香りがついており、アロマテラピー効果も期待できます。

ただし、1回あたりのコストは他のタイプに比べて割高になるため、毎日のケアに使用するとランニングコストがかさむ点がデメリットと言えます。

「今日は特に目が疲れた」という時のスペシャルケアや、外出用として常備しておくのが賢い使い方です。

コストパフォーマンス重視の「小豆・ジェルタイプ」

電子レンジで加熱して繰り返し使用するタイプは、小豆(あずき)やセラミックビーズ、ジェルなどが内蔵されています。

特に小豆を使用したものは、天然の蒸気が発生するため、非常に心地よい湿熱効果が得られます。適度な重みがあり、目にしっかりとフィットする使用感も人気の一つです。

数百回繰り返し使える製品が多く、コストパフォーマンスは非常に優秀です。

しかし、使用のたびに電子レンジがある場所へ行く手間がかかる点や、加熱直後は熱すぎることがあるため温度調整に注意が必要な点があります。

自宅でのリラックスタイム専用として割り切って使用するのに適しています。

温度調整と長時間利用なら「電気・USBタイプ」

USB給電や充電式で発熱するタイプは、温度やタイマーを細かく設定できる機能性の高さが特徴です。自分の好みの温度を一定に保つことができ、途中で冷めてしまう心配がありません。

近年では、マッサージ機能がついたものや、シルク素材で肌触りにこだわったものなど、高機能な製品が増えています。また、ランニングコストも電気代のみで済むため非常に経済的です。

一方で、コードが邪魔になる場合があったり、定期的な充電が必要だったりと、管理の手間は多少発生します。

また、衛生面を保つために、肌に触れる部分が洗えるカバー付きのものを選ぶことが重要です。

各ホットアイマスクタイプの特徴比較

タイプメリットデメリット
使い捨ていつでもどこでも使える、衛生的、準備不要1回あたりのコストが高い、温度維持時間が短い
レンジ加熱コスパが良い、適度な重み、蒸気が出る製品が多いレンジが必要、温度調節が難しい、加熱の手間
電気・USB温度一定、長時間使用可、繰り返し使えて経済的初期費用が高い、充電やコードが必要、手入れが必要

効果を最大化するホットアイマスクの使用手順

良い道具も使い方が誤っていれば十分な効果を発揮しません。青クマを撃退するためには単に温めるだけでなく、どのタイミングで、どれくらいの時間、どのような状態で使用するかが重要です。

ここでは、ホットアイマスクの効果を最大限に引き出し、安全かつ効果的に青クマをケアするための具体的な使用手順を解説します。

スキンケアとの併用で効果を高める順序

ホットアイマスクを使用する際は洗顔後の清潔な肌状態で、かつスキンケアを行った後に使用することをお勧めします。

温めることで毛穴が開き、血行が良くなるため、化粧水やアイクリームの美容成分が肌に浸透しやすくなるからです。

具体的には、化粧水で肌を整え、美容液やアイクリームを少し多めに塗布してからホットアイマスクを装着します。こうすることでマスクの密封効果(オクルーシブ効果)が働き、スチームパックのような保湿効果も同時に得られます。

ただし、油分が多すぎるクリームは目の中に入る可能性があるため、目のキワぎりぎりまでは塗らないよう注意してください。

使用後は肌がふっくらと柔らかくなっているはずですので、乳液やクリームで蓋をして水分を逃さないようにしましょう。

適切な温度設定と使用時間の目安

熱ければ熱いほど血行が良くなるというのは誤解です。

目の周りの皮膚は非常にデリケートであるため、40度前後の「心地よい」と感じる温度が適しています。45度を超えると低温火傷のリスクが高まるだけでなく、肌の乾燥を招く恐れがあります。

使用時間は10分から15分程度が目安です。長時間温め続けると逆に血管が拡張しすぎて充血したり、皮膚がふやけてバリア機能が低下したりすることがあります。

電気タイプを使用する場合も、タイマー機能を活用して加熱しすぎないように管理することが大切です。あくまで「気持ち良い」と感じる範囲で留めることが、毎日続けるコツでもあります。

使用頻度と継続の重要性について

青クマは一朝一夕で解消するものではありません。長年の生活習慣による血行不良が原因であるため、改善にも一定の期間が必要です。

ホットアイマスクは可能であれば毎日、少なくとも週に3〜4回の頻度で使用することをお勧めします。

特に、1日の中で最も目が疲れている就寝前の使用を習慣化することで、その日の疲れをその日のうちにリセットするサイクルを作ることができます。

週末だけ長時間行うよりも、毎日短時間でも継続する方が血管の機能回復には効果的です。まずは2週間続けてみて、朝の目元の色の変化を観察してみてください。

安全かつ効果的な使用のためのチェック項目

項目推奨される方法避けるべき行動
タイミング就寝前、入浴後、休憩時間メイクをしたままの状態
温度約38℃〜40℃(人肌より少し温かい)熱すぎると感じる温度、50℃以上
時間1回10分〜15分そのまま朝までつけっぱなしにする

ホットアイマスクと組み合わせたい相乗効果ケア

ホットアイマスクだけでも十分な効果が期待できますが、他のケア方法と組み合わせることで、青クマ改善のスピードを加速させることができます。

外側からの「温め」に加え、物理的な刺激や内側からの栄養補給をプラスすることで、より包括的なアプローチが可能になります。

ここでは、ホットアイマスクの効果を底上げするためのプラスアルファの習慣を紹介します。

眼輪筋をほぐす優しいツボ押し習慣

ホットアイマスクで温まって筋肉が柔軟になった直後は、マッサージやツボ押しの絶好のタイミングです。

ただし、皮膚をこする動作は色素沈着(茶クマ)の原因となるため厳禁です。あくまで「垂直に押す」ことを意識してください。

眉頭の少し下にあるくぼみ「攅竹(さんちく)」や、目頭と鼻の付け根の間にある「晴明(せいめい)」、目尻から指一本分外側の「太陽(たいよう)」といったツボを、指の腹を使って優しく3秒ほど押して離す動作を繰り返します。

これにより、温熱効果で流れやすくなった老廃物がリンパ管を通って排出されやすくなります。力の入れすぎには注意し、「痛気持ちいい」強さを守ってください。

目元の巡りをサポートするインナーケア

外側からのケアと同時に、血液の質そのものを良くするインナーケアも欠かせません。

青クマに悩む方は鉄分不足(貧血気味)であるケースも多いため、鉄分を多く含むレバーや赤身肉、ほうれん草などを意識的に摂取することが重要です。

また、血管を丈夫にするビタミンCや、血行促進効果のあるビタミンE、末梢血管を広げる働きのあるカシスアントシアニンなどの栄養素も有効です。

水分不足も血液をドロドロにする原因となるため、常温の水や白湯をこまめに飲む習慣をつけることも、巡りの良い体を作る基本となります。

温めケアと併用したい簡単リスト

  • 温めた直後に、眉頭・目頭・こめかみのツボを優しくプッシュする
  • スマートフォンの画面を見る時間を減らし、目を休める時間を設ける
  • 入浴時はシャワーだけで済ませず、湯船に浸かって全身を温める
  • 首や肩のストレッチを行い、頭部への血流の通り道を確保する
  • 鉄分、ビタミンE、タンパク質を含む食事を意識して摂る

使用上の注意点と避けるべきリスク

ホットアイマスクは安全性の高いアイテムですが、誤った使い方をすると肌トラブルや目の不調を引き起こす可能性があります。

特に目元は非常に敏感な部位であるため、リスクを正しく理解し、異変を感じたら直ちに使用を中止する判断が必要です。ここでは、安全に使用するために守っていただきたい注意点を整理します。

低温火傷を防ぐための温度管理

「熱いほうが効く気がする」と我慢して高温で使用し続けると、低温火傷を起こす危険性があります。

低温火傷は44度〜50度前後の温度に長時間触れ続けることで発生し、自覚症状が少ないまま皮膚の深部まで損傷が及ぶことがあります。特に、疲れてそのまま寝てしまう可能性がある場合は注意が必要です。

使い捨てタイプや、自動オフタイマー機能がついている電気タイプを選ぶなどして、意図せず長時間加熱され続ける状況を防ぐ工夫をしてください。

肌に赤みが残ったり、ヒリヒリしたりする場合はすぐに冷却し、皮膚科を受診することをお勧めします。

肌トラブルがある時の使用判断

目元にかゆみ、湿疹、かぶれなどの肌トラブルがある時や、結膜炎などで目が充血している時は、ホットアイマスクの使用を控えてください。温めることでかゆみが増強されたり、炎症が悪化したりする可能性があります。

また、コンタクトレンズは必ず外してから使用してください。熱によってコンタクトレンズが変形したり、乾燥して目に張り付いたりする恐れがあり、角膜を傷つける重大なトラブルにつながりかねません。

点眼薬を使用した直後も成分の性質が変わる可能性があるため、5分〜10分ほど時間を空けてからマスクを使用するのが無難です。

使用を中断・中止すべき状況リスト

状況・症状対応
使用中に強い熱さを感じた場合直ちに取り外し、肌の状態を確認する
目元に傷、湿疹、腫れがある場合症状が完治するまで使用を控える
使用後に目のかすみや痛みが続く場合眼科医に相談する
マスクの素材で肌がかぶれた場合素材の異なるタイプに変更するか、間にガーゼを挟む

よくある質問

ホットアイマスクがない場合、蒸しタオルで代用できますか?

代用は可能です。水で濡らして絞ったタオルを電子レンジ(500W-600Wで30秒〜1分程度)で加熱すれば、簡易的なホットアイマスクとして機能します。

ただし、蒸しタオルは冷めるのが非常に早いため、効果の持続時間は短くなります。また、冷めると逆に気化熱で目元の水分や熱を奪ってしまうため、冷たくなる前に取り外すことが重要です。

継続的なケアを考えるなら、温度が持続する専用品の導入をお勧めします。

ホットアイマスクの使用でシワが増えることはありますか?

正しく使用していれば、シワが増えることはありません。むしろ血行が良くなり肌の代謝が上がることで、小ジワの改善が期待できます。

しかし、マスクをきつく締めすぎて物理的な圧迫を与えたり、取り外す際に擦ったりすると、摩擦によるシワの原因になります。

また、高温で使用して乾燥を招くこともシワのリスクとなるため、使用後の保湿ケアをセットで行うことが大切です。

使用中に目がかゆくなるのですが、続けても大丈夫ですか?

温めることで血行が良くなると、一時的にかゆみを感じることがあります。これは「温熱蕁麻疹」のような反応や、乾燥によるものの可能性があります。

我慢できる程度であれば問題ないことが多いですが、強いかゆみや赤みを伴う場合は使用を中止し、保冷剤などで軽く冷やして鎮静させてください。

頻繁にかゆくなる場合は温度設定を低くするか、使用時間を短くして様子を見てください。

メイクをしたままホットアイマスクを使っても良いですか?

メイクをしたままの使用はお勧めできません。温めることで毛穴が開き、ファンデーションや皮脂汚れが毛穴の奥に入り込んでしまう可能性があります。

また、マスカラやアイライナーが熱や蒸気で溶けて目の中に入り、トラブルの原因になることも考えられます。

一日の終わりにメイクをきれいに落とし、清潔な状態でリラックスしながら使用するのが最も効果的です。

朝と夜、どちらに使うのが効果的ですか?

目的に応じて使い分けるのが良いでしょう。青クマの根本改善や一日の疲れを癒やす目的であれば「夜」が適しています。副交感神経を優位にし、睡眠の質を高める効果も期待できます。

一方、朝起きた時に目がむくんでいたり、これから目を酷使する作業が控えていたりする場合は「朝」の使用も有効です。

朝に使用することで目元がぱっちりと開き、メイクのノリも良くなります。ライフスタイルに合わせて取り入れてください。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

Pono clinic 院長 / 日本美容外科学会認定専門医 芝 容平(しば ようへい)

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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