スマホの見過ぎが招く眼精疲労と黒クマ悪化のNG習慣を指摘

ふと鏡を見たときに、目の下が以前よりも暗く沈んで見えたり、疲れた印象が強くなったりしていることに驚くことはありませんか。

実はその大きな原因の一つとして、毎日のスマートフォン使用に伴う眼精疲労と、それに付随する無意識のNG習慣が深く関係しています。

とくに目の下のふくらみやたるみが影を作る「黒クマ」は、単なる寝不足とは異なり、目の周囲の筋肉の衰えや眼窩脂肪の突出が主な要因です。スマホを凝視する際の姿勢や瞬きの減少は、これらの構造的な変化を加速させます。

本記事では、スマホの使用がどのように眼精疲労を引き起こし、黒クマを悪化させるのか、その具体的な習慣と対策について詳しく解説します。

目次

眼精疲労と黒クマの深い関係性と構造的要因

スマートフォンを長時間見続けることによる眼精疲労は、単に目が疲れるだけでなく、目の下のたるみや影である「黒クマ」を形成する直接的なトリガーとなります。

目の周りの血流が悪化することで皮膚の弾力が失われ、支えを失った脂肪が前に押し出されることが根本的な要因です。

眼輪筋の硬直が招く目元のたるみ

眼精疲労が蓄積すると、目の周りを取り囲む「眼輪筋」という筋肉が著しく硬直します。眼輪筋は目の開閉を行うだけでなく、眼球を支えるクッションのような役割を果たしている重要な組織です。

スマホ画面を凝視し続けることでこの筋肉が常に緊張状態にあると、次第に筋線維が疲弊し、本来のしなやかな弾力を失います。筋肉が硬くなると血行不良が起こるだけでなく、重力に抗う力が弱まります。

その結果、眼球の重みを支えきれなくなった眼輪筋が下垂し、それに伴って目の下の皮膚も一緒に垂れ下がります。これが黒クマの正体である「影」を作り出す初期段階です。

疲労によって筋肉のポンプ作用が働かなくなると老廃物も蓄積しやすくなり、むくみも併発してさらに影が濃く見えるようになります。

眼窩脂肪の突出を加速させる圧力

眼精疲労を感じているとき、私たちは無意識に目に力を入れたり、眉間にしわを寄せたりしています。このような目の奥への持続的な圧迫は、眼球を包んでいる「眼窩脂肪」を前方へと押し出す力を強めてしまいます。

本来であれば健全な眼輪筋が防波堤となって脂肪の突出を防いでいますが、前述のように眼輪筋が衰えている場合、脂肪は容易に前へとせり出します。

この突出した眼窩脂肪が目の下に膨らみを作り、その下の皮膚との間に段差を生じさせます。照明の光が当たったときに、この段差の下に黒い影が落ちることで、黒クマが顕著になります。

スマホを見続ける行為は眼球への圧力を高めつつ防御壁である筋肉を弱らせるという、黒クマにとって非常に好都合な環境を作り出してしまうのです。

スマホ使用と黒クマ進行の相関

以下の表は、スマホ使用に伴う目の状態がどのように黒クマの形成に関与しているかを整理したものです。

スマホ使用時の状態目元の内部変化黒クマへの影響
長時間の凝視眼輪筋の硬直と血行不良支える力が弱まりたるみ発生
ピント調節の酷使毛様体筋の疲労と眼圧上昇眼窩脂肪が前方へ突出
画面のスクロール眼球の過度な微細運動組織の疲弊によるむくみ増大

血行不良が引き起こす皮膚の菲薄化

眼精疲労は、目の周囲の毛細血管における血流を停滞させます。

血液循環が悪くなると、肌の細胞に必要な酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなります。これにより、目の下の皮膚におけるコラーゲンやエラスチンの生成能力が低下し、皮膚自体が薄く弱くなってしまいます。

目の下の皮膚はもともと卵の薄皮程度しか厚みがありませんが、栄養不足によりさらに菲薄化が進むと、内部の眼窩脂肪の突出を抑え込む力が失われます。

薄くなった皮膚はたるみやすく、また下の組織の色や凹凸を拾いやすくなるため、黒クマの影をより一層際立たせてしまうのです。

無意識にやっているスマホ閲覧時の姿勢と距離

黒クマを悪化させる要因は目の酷使だけではなく、スマホを見ているときの物理的な姿勢や顔の角度にも大きく依存しています。重力の影響を正しく理解し、顔の組織が下へ引っ張られる時間を減らすことが重要です。

下を向く姿勢が重力を味方につける

スマートフォンを操作するとき、多くの人は胸元やお腹のあたりで端末を持ち、首を曲げて下を向く姿勢をとります。この「うつむき姿勢」は、顔の皮膚や脂肪に対して重力が垂直にかかる状態を作り出します。

通常、顔を正面に向けている状態よりも、下を向いている状態の方が頬や目の下の脂肪が重力によって下方向へ垂れ下がりやすくなります。この姿勢が長時間続くと皮膚が伸びてしまい、元に戻ろうとする復元力が低下します。

とくに電車移動中や休憩時間など隙間時間にスマホを見るたびに下を向いていると、1日のうち数時間も顔のたるみを促進するトレーニングをしているのと同じことになります。

顔の重心が下がることで目の下の膨らみが強調され、黒クマが深くなるのです。

猫背とストレートネックによる巡りの悪化

スマホに集中すると、背中が丸まり、首が前に出る「スマホ首(ストレートネック)」になりがちです。

首や肩の筋肉が凝り固まると、頭部への血流が阻害されます。顔全体の血行が悪くなると、顔色がどんよりと暗くなるだけでなく、目の周りの余分な水分や老廃物が排出されにくくなります。

排出されずに溜まった老廃物はむくみとなり、目の下の膨らみを一時的に大きくします。このむくみが慢性化すると、皮膚が伸びきってしまい、たるみとして定着します。

姿勢の悪さは全身の問題であると同時に、目元の老化を早める直接的な原因となります。

黒クマを誘発する具体的なNG姿勢

日常生活で無意識に行ってしまいがちな、目元のたるみを加速させる姿勢を挙げます。

  • 就寝前に仰向けではなく横向きで枕に顔を押し付けて見る
  • デスクに肘をつき、極端に顔を近づけて画面を覗き込む
  • 歩行中や移動中に首を深く曲げて低い位置で操作する
  • ソファに浅く座り、背中を丸めて長時間動画を視聴する

画面との距離が近すぎることの弊害

画面と目の距離が近いことも、眼精疲労を増幅させる大きな要因です。距離が近ければ近いほど、目はピントを合わせるために毛様体筋を強く収縮させ続ける必要があります。この過度な緊張は眼球周辺の筋肉全体に波及し、眼輪筋のコリを誘発します。

また、近くを見るために無意識に眉間にシワを寄せたり、目を細めたりする表情のクセがつくと、特定の筋肉ばかりが酷使され、逆に目の下を支える筋肉が使われずに衰えるというアンバランスが生じます。

適切な距離(一般的には目から30cm以上)を保つことは筋肉への負担を減らし、黒クマの進行を遅らせるために重要です。

ブルーライトが目の周囲の筋肉に与える影響

スマートフォンの画面から発せられるブルーライトは可視光線の中でもエネルギーが強く、目の奥の網膜まで到達します。この光刺激が自律神経や筋肉に作用し、黒クマの原因となる疲労を蓄積させます。

瞳孔を収縮させ続けることによる負担

強い光が目に入ると、目は光の量を調節するために瞳孔を収縮させようとします。このとき、瞳孔括約筋という筋肉が働きます。ブルーライトを浴び続けている間、この筋肉は常に緊張状態を強いられます。

目の内部の筋肉が疲労すると、その影響は隣接する眼輪筋などの外部の筋肉にも及び、目元全体の血行不良や重だるさを引き起こします。

特に画面の明るさを最大に設定していたり、暗い部屋で明るい画面を見ていたりする場合、光のコントラストによる負担は激増します。この持続的な緊張状態が、目の下のクマを濃くする土壌を作ってしまいます。

ブルーライトと目元の疲労度

以下の表は、ブルーライトを浴びる環境と目元への負担の関係を示したものです。

使用環境筋肉への負荷黒クマリスク
日中の適度な使用中程度(回復可能)低(ケア次第)
夜間の長時間使用高(交感神経優位)中(睡眠の質低下)
暗闇での高輝度使用極大(過緊張状態)高(たるみ・色素沈着)

交感神経の過剰興奮と血管収縮

ブルーライトは脳に対して「昼間である」という信号を送るため、自律神経のうち活動モードである「交感神経」を優位にします。

交感神経が優位になると全身の血管が収縮し、血流が低下します。目の周りの微細な血管も例外ではありません。

血流が滞ると、目の下の皮膚は酸素不足に陥り、青黒く変色して見えるようになります(青クマ)。これが黒クマの影と重なることで目元の暗さがより一層強調されてしまいます。

また、リラックスできない状態が続くことで表情筋も強張り、寝ている間も歯を食いしばるなどの緊張が抜けず、顔全体の巡りが悪化します。

活性酸素の発生と肌老化

ブルーライトは紫外線に近い性質を持っており、肌の奥の真皮層にまで届くと言われています。長時間浴び続けることで肌内部に活性酸素が発生し、これが細胞にダメージを与えます。

活性酸素は肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを破壊したり、変性させたりする要因となります。目の下の皮膚でこのような組織の破壊が進むと肌はハリを失い、眼窩脂肪の重みに耐えられずにたるんでしまいます。

黒クマは構造的な影ですが、その影を作るたるみを進行させる背景にはブルーライトによる肌の酸化ストレスも関与していることを理解する必要があります。

就寝前のスマホ習慣が血行不良を加速させる

一日の終わりにベッドの中でスマホを見る習慣は多くの人が持っていますが、これは眼精疲労と黒クマにとって最悪の習慣と言えます。睡眠の質と目元の修復機能にダイレクトに悪影響を及ぼすからです。

睡眠ホルモンの抑制と修復時間の喪失

私たちの体は睡眠中に成長ホルモンを分泌し、日中に傷ついた細胞や組織を修復しています。

しかし、就寝直前までスマホの光を浴びていると、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制されます。これにより、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

深い睡眠が得られないと眼輪筋や皮膚の細胞修復が十分に行われません。疲労が翌日に持ち越されるだけでなく、ダメージが蓄積していくことで目の下のたるみが慢性化します。

質の良い睡眠は最高の美容液ですが、寝る前のスマホはその効果を自ら捨てているようなものです。

就寝前使用のリスクレベル

以下の表は就寝前の行動パターンと、それが翌朝の目元に与える影響をまとめたものです。

就寝前の行動睡眠の質翌朝の目元の状態
1時間前に使用中止良好(深い眠り)スッキリ(修復完了)
直前まで閲覧低下(入眠困難)むくみ・くすみ発生
寝落ちするまで操作劣悪(浅い眠り)重度のたるみ・濃いクマ

眼球運動の停止によるうっ血

暗い部屋で横になってスマホを見るとき、視線は一点に固定されがちです。日中は無意識に視線を動かしていますが、寝る前のリラックスタイム(と錯覚している時間)は、実は眼球をほとんど動かさない「不動の状態」が続きます。

眼球を動かさないということは、目の周りの筋肉がポンプの役割を果たさないことを意味します。これにより、静脈血やリンパ液が目の周りに滞留し、深刻なうっ血を引き起こします。

朝起きたときに目がパンパンに腫れていたり、クマが濃くなっていたりするのは、この夜間のうっ血が大きな原因です。

枕の高さとスマホの位置関係

寝ながらスマホを見る際、枕を高くして顎を引いた姿勢になることが多いですが、これは首のシワを作るだけでなく、顔への血流を物理的に圧迫します。

また、横向きで寝ながら片目でスマホを見る習慣がある人は、下になっている側の目に過度な負担と圧力がかかります。

左右非対称な負荷がかかることで片方の目だけクマがひどくなったり、たるみが大きくなったりするケースも少なくありません。就寝前の姿勢の崩れは顔の歪みにもつながり、美容面でのデメリットが計り知れません。

瞬きの減少とドライアイが引き起こすたるみ

スマホに集中しているとき、私たちの瞬きの回数は激減しています。これがドライアイを引き起こすだけでなく、目の周りの筋力低下を招き、黒クマの原因となります。

瞬きは眼輪筋の筋トレである

通常、人は1分間に20回程度の瞬きをしますが、画面に集中するとその回数は数回にまで減少すると言われています。

瞬きは単に目を潤すだけでなく、眼輪筋を収縮させる運動でもあります。つまり、瞬きが減るということは、目の周りの筋肉を使わなくなる「運動不足」の状態に陥ることを意味します。

身体の筋肉と同様に、使われない筋肉は衰えて細くなります。眼輪筋が痩せて薄くなると眼窩脂肪を支えきれなくなり、重力に負けてたるみが発生します。

スマホ凝視による「瞬き不足」は、目元の筋力低下を招く静かな進行要因です。

瞬き減少と目元老化の連鎖

以下の表は、瞬きの回数減少がどのような連鎖反応で黒クマにつながるかを示しています。

段階現象結果
初期画面凝視による瞬き減少目の乾燥・表面の荒れ
中期眼輪筋の運動量低下筋肉の痩せ・ハリの喪失
後期支持組織の脆弱化脂肪突出・黒クマの定着

乾燥による摩擦ダメージのリスク

瞬きが減って目が乾くと、無意識に目をこすってしまう回数が増えます。目の周りの皮膚は非常に薄くデリケートなため、こするという物理的な刺激は大きなダメージとなります。

摩擦によって色素沈着(茶クマ)が起こるだけでなく、皮膚の繊維が伸びてしまい、たるみの原因となります。

また、乾燥した目は開けにくくなるため、目を開く際におでこの筋肉を使って眉毛を持ち上げるクセがつくことがあります。これにより、本来使うべき眼輪筋がさらに使われなくなり、退化が進むという悪循環に陥ります。

不完全瞬きの増加

スマホを見ながら行う瞬きは、まぶたが完全に閉じきらない「瞬き不全(不完全瞬き)」になっていることが多いです。上下のまぶたが接触しないため、眼輪筋が十分に収縮していません。

中途半端な瞬きは筋肉への刺激が不十分であるばかりか、目の表面の涙の膜を均一に形成できず、ドライアイを悪化させます。

しっかりと目を閉じる動作を意識的に行わない限り、スマホユーザーの目は常に半開きの状態で乾燥と筋力低下に晒され続けています。これが、年齢以上に老けて見える目元を作り出してしまうのです。

間違ったセルフケアが逆効果になるケース

眼精疲労やクマを何とかしようとして行う自己流のケアが、かえって症状を悪化させている場合があります。正しい知識を持たずに行う対策は、繊細な目元の構造を破壊しかねません。

強いマッサージによる靭帯の伸び

「血行を良くすればクマが消える」と思い込み、目の下を指で強く押したり、グリグリとマッサージしたりするのは大変危険です。

目の下には皮膚と骨をつなぐ微細な靭帯(リガメント)が存在しますが、強い摩擦や圧力はこの靭帯を伸ばしてしまいます。

一度伸びてしまった靭帯は、簡単には元に戻りません。靭帯が緩むと皮膚や脂肪を支える力が弱まり、たるみが一気に加速します。

眼精疲労解消のためのマッサージは眼球や目の下の皮膚を直接触るのではなく、こめかみや眉頭など骨のある部分を優しく指圧する程度に留める必要があります。

避けるべきNGケア一覧

良かれと思ってやっているが、実は黒クマを悪化させる可能性が高いケア方法を挙げます。

  • クレンジングや洗顔時に目元をゴシゴシと強く擦る
  • 熱すぎる蒸しタオルで急激に温め、その後の保湿を怠る
  • 自己流の眼輪筋トレーニングでシワを寄せる動作を繰り返す
  • ローラー美顔器で目の下の皮膚を強く引き伸ばす

冷やしすぎによる血行障害

目が疲れたときや充血したときに冷たいタオルや保冷剤で目を冷やすことがありますが、これも注意が必要です。冷却は一時的に炎症を抑える効果がありますが、長時間冷やしすぎると血管が収縮し、血流が悪くなります。

黒クマの背景には血行不良による代謝の低下があるため、過度な冷却は老廃物の排出を妨げ、むくみを固定化させるリスクがあります。

冷やす場合は短時間にとどめ、基本的には温めて血流を促す方が慢性的な疲労回復とクマ対策には適しています。

過度な保湿剤の塗布による負担

乾燥を防ごうとして濃厚なクリームやオイルを目の下にたっぷり塗りすぎることも、場合によっては逆効果になります。

油分が多すぎると、その重みで皮膚が下がったり、化粧品が目の中に入って炎症を起こしたりすることがあります。また、浸透させようとして何度も指で触れること自体が摩擦刺激となります。

スキンケアは優しく適量をなじませることが大切であり、物理的な刺激を最小限に抑える意識を持つことが重要です。

眼輪筋を衰えさせる日常的な表情のクセ

スマホを見ているとき、私たちは驚くほど無表情になっています。この「表情の喪失」こそが顔の筋肉を衰えさせ、黒クマを定着させる大きな要因です。

無表情が続くことによる筋萎縮

人と会話をしているときは、笑ったり驚いたりと表情筋が活発に動きますが、スマホ画面を見ているときは顔の筋肉がほとんど動きません。特にSNSや動画を長時間眺めている間、顔は重力に対して無防備な状態で固まっています。

筋肉は使わなければ萎縮します。頬の筋肉が下がると、それにつながっている目の下の皮膚も一緒に引き下げられます。顔全体のたるみが目の下のくぼみを広げ、黒クマの影をより大きく、深く見せてしまうのです。

表情筋の活動状態比較

以下の表は、行動ごとの表情筋の活動レベルとたるみリスクを比較したものです。

行動表情筋の活動たるみリスク
対面での会話活発(全体が連動)低(維持・強化)
スマホでのテキスト入力微弱(口元のみ緊張)中(部分的衰え)
動画・SNSの受動的閲覧停止(無表情・弛緩)高(全体的下垂)

口角の下がりと顔全体の連動性

スマホを見ているとき、多くの人は口角が下がって「への字口」になっています。口角を上げる筋肉(大頬骨筋など)が緩むと頬の肉が下がり、それが目の下の皮膚を下に引っ張る力として働きます。

目元と口元は離れているように見えますが、顔の筋肉はすべて筋膜でつながっています。

口元の緩みは目元の緩みに直結するため、スマホを見ているときでも意識的に口角を上げたり、時々顔を上げて笑顔を作ったりすることで、筋肉のフリーズを防ぐことが大切です。

画面への集中による「眉間のシワ」

細かい文字を読んだり、不快なニュースを見たりしたときに、無意識に眉間にシワを寄せていませんか。

眉間の筋肉(皺眉筋)が過剰に発達すると、その周辺の皮膚が引っ張られ、目元の形状がいびつになります。また、眉間に力が入ると、目の周りのリンパの流れが阻害されやすくなります。

険しい表情は見た目の印象を悪くするだけでなく、物理的にも目元の老化を早める作用があるため、スマホを見るときこそ穏やかな表情を意識する必要があります。

よくある質問

眼精疲労が治れば黒クマはすぐに消えますか?

眼精疲労を解消することで血行が良くなり、むくみや青クマ(血行不良によるクマ)は改善する可能性があります。

しかし、黒クマの主原因である「眼窩脂肪の突出」や「皮膚のたるみ」は構造的な変化であるため、単に目を休めるだけでは即座に消失しないことが多いです。

疲労を取ることは悪化を防ぐ第一歩ですが、すでに定着してしまったたるみに対しては、長期的な眼輪筋トレーニングや、場合によっては美容医療的なアプローチが必要になることもあります。

ホットアイマスクは黒クマに効果的ですか?

ホットアイマスクなどで目元を温めることは非常に有効です。温めることで目の周りの筋肉の緊張がほぐれ、血流が促進されます。

これにより、老廃物の排出がスムーズになり、むくみが軽減されるため、黒クマの影が薄くなることが期待できます。

また、マイボーム腺からの脂の分泌を促し、ドライアイを防ぐ効果もあるため、結果的に眼輪筋への負担を減らすことにつながります。

ただし、低温火傷や肌の乾燥を防ぐため、適切な温度と時間を守って使用してください。

スマホのブルーライトカット眼鏡は意味がありますか?

ブルーライトカット眼鏡やフィルムを使用することは、目への負担を軽減する一つの手段として有効です。

光の刺激を和らげることで瞳孔を収縮させる筋肉の疲労を抑えたり、睡眠リズムへの悪影響を緩和したりする効果が期待できます。

しかし、眼鏡をかけたからといって長時間画面を見続けたり、悪い姿勢をとったりして良いわけではありません。あくまで補助的なツールとして活用し、根本的な使用時間の見直しや姿勢の改善と併用することが大切です。

黒クマ対策のマッサージはどのくらいの頻度で行うべきですか?

マッサージは頻度よりも「やり方」と「力加減」が重要です。目の周りの皮膚は非常に薄いため、毎日のように摩擦を加えることは推奨されません。

マッサージを行う場合はクリームやオイルをたっぷりと使い、滑りを良くした状態で週に1〜2回程度、優しく行うのが目安です。

また、目の下の皮膚を直接こするのではなく、ツボ押しのように「点」で圧をかけたり、頭皮やこめかみをほぐして間接的に目元の緊張を取ったりする方法であれば、毎日行ってもリスクは低く効果的です。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

Pono clinic 院長 / 日本美容外科学会認定専門医 芝 容平(しば ようへい)

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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